講演概要
18世紀後半から19世紀前半にかけてインドの大部分がイギリスの植民地となった。本講演は、1818年に英領となったインド西部に注目して、税記録などの現地語の記録を分析することで、植民地化前後のインドの徴税制度の変化、そしてそこから見える現地行政や村の在り方の変化を考察する。
講師紹介
研究分野は、南アジア社会経済史。18-19世紀のイギリスによる植民地化が、インドの社会経済に与えた影響を研究している。植民地化の分析に際しては、インド西部マハーラーシュトラ州を対象に、英語史料と現地語史料(中世字体(モディ体)マラーティー語)を組み合わせる手法を取っている。さらに17-18世紀にインド西部を支配したマラーター勢力の社会経済史を、現地語史料を用いて研究しており、中長期的な歴史変動の中に植民地化を位置づけることを目指している。
2004.3 | 東大文・東洋史卒業 |
2006.3 | 東大大学院・人文社会・アジア文化研究修士課程修了 |
2010.9 | 東大大学院・人文社会・アジア文化研究博士課程退学 |
2013.4 | 人間文化研究機構地域研究推進センター・研究員(2016.3まで) |
2013.9 | Ph.D.(University of Pune) |
2016.4 | 日本貿易振興機構アジア経済研究所地域研究センター・研究員(2016.9まで) |
2016.10 | 金沢大学国際基幹教育院・准教授(2021.3まで) |
2021.4 | 東京大学東洋文化研究所・准教授 |