講演概要
本講演では、近世日本とモンゴルの事例を中心に、アジア固有の裁判文書の種類と性格について紹介します。近世日本とモンゴルには様々な裁判文書が現れ、その多様性は両者の間の国別の比較に限らず、それぞれの国における諸裁判文書の比較をも可能にしてくれています。また、同時代アジアやその他の地域における裁判文書との比較研究にも有益な材料を提供してくれています。近世アジアにおける裁判文書の比較研究は、農耕社会と遊牧社会、さらにはアジアと西洋における文書行政や法廷文化の異同の理解に有益な知見を提供するものと考えられます。
講師紹介

比較アジア法制史、モンゴル法制史、内陸・東アジア史、狩猟/動物/環境正義について研究を進めている。
2005.3 | 青森大学大学院環境科学研究科修士課程修了(環境科学修士) |
2007.3 | 北海道大学大学院文学研究科博士課程退学(文化人類学/法人類学) |
2010.3 | 京都大学大学院法学研究科修士課程修了(法学修士) |
2013.3 | 京都大学大学院法学研究科博士課程修了(法学博士) |
2013.4 | 京都大学白眉センター特定助教 |
2013.12 | オックスフォード大学法社会学研究センター客員研究員(~2014.11) |
2016.2 | ハーバード大学東アジア言語文明学科客員助教授(~2016.5) |
2016.10 | 東京大学東洋文化研究所准教授(2017.4~2020.3兼務) |
2017.4 | 東京大学大学院情報学環准教授(~2020.3) |
2020.1 | ニューヨーク州立大学バッファロー・ロー・スクール Baldy Center for Law and Social Policyシニア・フェロー(~2020.7) |
2020.4 | 東京大学東洋文化研究所准教授(~現在) |