供用開始日:2002. 11    最終更新日:2002. 11

最新 情 報
族譜データベースの供用を開始しました。(2002.
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本データベースの概要

東洋文化研究所所蔵朝鮮半島族譜データベースについて

 
   
本データベースは、東洋文化研究所がこの間収集してきた朝鮮半島の族譜についてのデータベースである。族譜は中国宋代においてその作成が始まり、次第に周辺地域でも作成されるようになった家系記録である。通常中国の族譜は、一人の人が始まり、時代の経過とともに広く普及して、今日でも毎年のように多数の族譜が作成されている。族譜は、家族制度や親族制度について基礎的な情報を提供してくれるだけでなく、著名な人物の個人情報を知るためにも有用な史料である。またどの時期に、どの一族が族譜を作成したのかという事実自体が、社会勢力の消長を探る上で、貴重な手がかりを与えてくれる。このように族譜は、さまざまな分野の研究において重要な意味をもつ史料であるが、日本国内には朝鮮半島の族譜がほとんど存在していない。本研究所は以前から大量の中国族譜を所蔵していたが、近年朝鮮半島族譜の系統的収集に努力してきた。その収集作業が一段落を告げたので、データベースを作成して、一般の利用に供することにしたわけである。
 本データベースは、個々の族譜についての書誌情報と画像情報から構成されている。書誌情報は族譜の書名、姓氏と本貫、編纂年代、編纂者名、巻数、出版地などの情報から成っている。画像情報は、大部分の族譜が書名を見ただけではどの集団を対象とした族譜であるのかを知ることができないこと、また各族譜には古い族譜の序文を再録するのが一般的であり、旧序文はそれだけで史料的価値が高いものであること、の二つの理由により、データベースに含めたものである。内容は、各族譜に収められているすべての序文全体と、各族譜の起点となる人物に至る世系図から成っている。データベース作成にあたって、もっとも困難であったのは、編纂年代を確定することであった。大部分の族譜は編纂年代を干支だけで表しているため、編纂者の生存年代を調べて、そこから編纂年代を確定しなければならない場合が多くあった。それでもなお、一部の族譜については編纂年代を確定できなかった。その他、本データベースにはなお不備な点が多々あると思われるが、利用者の方々の教示をいただいて、修正・補完していきたいと考えている。
 本データベースの作成は、東洋文化研究所付属・東洋学研究情報センターのプロジェクトとして行われた。センターからの人的・財政的支援に深く感謝する。またデータベースに関する基礎的情報の調査と情報入力は、鄭恵仲、朴智泳、辻弘範の諸氏が当たってくれた。その労苦にも感謝する。(宮嶋博史)


[解説] 朝鮮の族譜について(宮嶌博史)

当センターの年報に掲載された論文を転載しています。

朝鮮姓氏一覧(コード表)

東洋文化研究所にて使用している分類コードを掲載しています。
(朝鮮語環境:ハングルフォントが必要です。)


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