JAHAZ MAHAL

 この王宮は二層の建造物であるが、その一階の部分は三室に分かれており、それぞれアーチ形の入口をひらいている。ただ、湖水に面した部分は、両端のアーチを連ねた長い側室をのぞいて、小さなアーチ形の窓をもつのみである。この王宮を彩るのは屋上の四つのパヴィリオンで、その両端のものは中央の円形ドームを低いピラミッド形のドームが囲むかたちで、三つの部屋から成り立っている。屋根の中頃のドームの一つはドームをいただく普通の墓建築に似た四角平面の建造物で、他の一つはピラミッド形の屋根を頂く12本柱形式である。この四つのパヴィリオンがこのカプール湖畔に建てられた王宮の魅力を一段と引き立たせ、とくに湖上からの眺望をすぐれたものにしている。左端に設けられたの屋上に上がる長い階段も珍しい造りで、この王宮の威厳を高めるのに役立っている。(荒松雄)

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