イスラーム地域研究5班
研究会案内

aグループ「知識と社会」研究会第7回研究会

 研究会「知識と社会」では、第7回の研究会を以下の要領で開催します。今回は東京を出て、名古屋大学での開催となります。
 発表は、下山伴子さんにお願いいたしました。12世紀後半イランでの宗派対立を舞台として、超地域的な教学上の宗派の論理と、ローカルな社会関係がどのように接点を見いだすのかを問う意欲的なお話が期待されます。ぜひご参加ください。
 旅費の支給ができる可能性もないわけではありませんので、名古屋近郊以外にお住まいの参加希望者は森本(morikazu@let.hokudai.ac.jp )までご一報ください。

発表者:下山伴子(日本学術振興会特別研究員PD;イスラーム地域研究)
論題 :「宗派論争におけるレトリックと地域社会:
セルジューク朝末期のレイでの事例から」(仮題)
日時 :2001年6月9日(土)14時00分から16時30分まで[追加情報] 
(発表1時間20分、討論1時間)
場所 :名古屋大学文学部会議室
(場所やアクセス方法などについてはhttp://www.nagoya-u.ac.jp/sogo/yellopage.htmlを参照)
要旨
 イスラーム社会における宗派間の軋轢を論じる際にしばしば問題となるのは、宗派間の論争において正統・非正統の基準となる確立した権威が存在しないため、個々の論争においていかに正統性の根拠が求められているのかという点であろう。
 本発表では、セルジューク朝末期のレイで生じたスンナ派・シーア派間の論争をとりあげ、この点について議論の性質を考えてみたい。そこでは自派の正統性に対する独自の議論として、地域社会に密着したレトリックが使われており、それはスンナ派・シーア派間の軋轢よりも更に複雑な当時のレイの宗教情勢に対応したものとなっ ている。このように、各宗派の教義上の知的体系が地域社会に密接に関わった例として、論争中のレトリックを検討したい。


aグループ「知識と社会」研究会第7回研究会のご案内(追加)

 すでにご案内いたしましたように、研究会「知識と社会」では、第7回の研究会を6月9日に名古屋大学で開 催いたしますが、プログラムに追加がございますので、お知らせ致します。
 下山伴子さんの発表「宗派論争におけるレトリックと地域社会」(仮題)およびその討論に続いて、森本一夫 が、最近刊行されました伊原弘・小島毅編『知識人の諸相:中国宋代を基点として』勉誠出版、2001 (2,800円) の評を30分行い、その討論に10分わりふります。
 急な追加ですでに交通機関の手配などをなさった方にはご迷惑をおかけいたします。 お詫び申し上げます。参加予定者の皆様におかれましては、ご理解の上、できますればこの本をご一読くださり ご参加いただければと希望する次第です。

<追加後のプログラム>
日時 : 2001年6月9日(土)

14:00-15:20 下山発表
15:20-15:30 休憩
15:30-16:30 討論
16:30-16:35 休憩
16:35-17:05 森本書評
17:05-17:15 討論


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