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【第74回】 日本中世の風俗画における図像の引用と変容―「月次風俗図」のイコノロジー

  • 共催セミナー

以下の通り、第74回目の東文研・ASNET共催セミナーを開催しました。

【日 時】  7月4日(木) 15:30-17:00
   ※ 通常のセミナーとは時間と場所が異なります。ご注意ください。
【会 場】  東京大学 東洋文化研究所 3階 大会議室
【報告者】  井戸 美里 (東洋文化研究所・特任助教)
【題 名】  日本中世の風俗画における図像の引用と変容―「月次風俗図」のイコノロジー
【コメンテーター】  高岸 輝(人文社会系研究科・准教授)
【司 会】  桝屋 友子 (東洋文化研究所・教授)

【報告要旨】
四季の変化とともに人々の日々の営みを描く風俗画は日本中世において好んで描かれたジャンルである。そのような絵画のなかには類似する図像が見られ、先行作品から図像を引用して画面が構成されていることが多い。

そのなかで、東京国立博物館に所蔵される「月次風俗図屏風」(旧岩国藩主吉川家に伝来)はそうした図像の引用に留まらず、他には見られない図像を積極的に描きながら独特の世界観を築き上げている。京都の都市図とも言える「洛中洛外図」などの同時代の風俗画との比較を通して、「月次風俗図屏風」に編み込まれた図像の意味を読み解いていきたい。

「月次風俗図屏風」と呼ばれるかわいらしい屏風が、同時代の風俗画にはない、歴史性や土着性をもった興味深い一品であることがわかりました。

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