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【第92回】 地域文化の読み取り方―Deep playとしての闘牛/Play Deeply! How to Learn Merciful Bullfight as Regional Culture

  • 共催セミナー

以下の通り、第92回目の東文研・ASNET共催セミナーを開催しました。

【日時 / Date】  
2014年5月29日(木) 17:00-18:00
May 29, 2014 (Thu) 5:00-6:00 p.m.

【会場 / Venue】  
東京大学 東洋文化研究所 1階 ロビー
Ground Floor, Institute for Advanced Studies on Asia, The University of Tokyo

【報告者】  
菅 豊 氏 (東京大学 東洋文化研究所・教授)
Yutaka Suga (Professor, IASA, The University of Tokyo)

【題名 / Title】  
地域文化の読み取り方―Deep playとしての闘牛
Play Deeply! How to Learn Merciful Bullfight as Regional Culture

【要旨 / Abstract】

新潟県小千谷市では、角突き(闘牛)が継承されている。それは国指定の重要無形民俗文化財に指定
されており、文化財的価値が認識されているが、それは従前の文化の「財」制度的の枠組みを越えた
多岐にわたる価値を育む、あるいは創出する文化である。

闘牛というと、動物を利用し勝ち負けをつけ、人間がそれを楽しむという一面的な局面だけがことさら
注目されるが、その文化は単なる手慰み、娯楽ではなく、地域(の人びと)のアイデンティティと深く
結びつき、社会的、精神的な価値を生み出す源泉となっている。そのような価値は、小千谷の角突きのみ
ならず、各地の地域文化のなかに共通して見られる価値であり、文化研究において、この側面にこそ
注目すべきである。

本発表では、牛が闘うという局面を見ただけではわからない、人間の生活世界と結びついた地域文化の
奥深さを提示する。

※報告は日本語で行われました。 
  The presentation was in Japanese.