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◇ No.36 (2014/10/31)
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後藤絵美 『神のためにまとうヴェール――現代エジプトの女性とイスラーム』 を語る
「信仰」とは何なのだろう。2000年代前半のエジプトに滞在する中で抱いたこの疑問の一つの答えを、言葉にしようと試みたのが本書です。
日本の都市部で育ったからでしょうか、エジプトでしばしば耳にした、「神のために何かをする」という表現は、私にとって理解し難いものでした。しかし、エジプトで人々を取り巻いている様々な情報に耳を傾けるうちに、その表現の背後に、私にとっても馴染み深い論理や感情があることが見えてきました。
本書を通じて、遠いと思われがちな中東地域やムスリムの人々のことが、身近に感じられればと願っています。
中央公論新社 2014年7月
http://www.ioc.u-tokyo.ac.jp/news/pub140715.html