※本科目はオンライン講義に移行する可能性があります。オンライン参加のための会議室URL等は、UTASの本科目ページでご確認ください(会議室URLは更新される可能性がありますので、毎週の講義前にUTASを確認してください)。
授業の目標・概要/Course Objectives/Overview
アジアでがんを生き延びるは、2011年4月にスタートしてこの春で11年目を迎える。
夏学期と秋冬学期を通じ、アジアで急増するがんを医学のみならず、歴史、経済、文化、外交など様々な視点から捉えることで、アジアの今日的課題を考える連続講座である。これまでの総授業数、206コマ(学生発表会なども含む)を数えるが、その分野は 大きく下記の12分野に渡っている。医学研究(19コマ)患者支援(2コマ)医療政策(26コマ)医療経済(6コマ)医薬品開発(25コマ)グローバルヘルス(19コマ)歴史(4コマ)文化―心 (6コマ)文化―暮らし(16コマ)社会システム(8コマ)外交(13コマ)学際研究(25コマ)。
初回授業2011年4月8日「いのちの在り方をうつしだす鏡―アジアにおけるがん医療をめぐって」(赤座英之)から始まったこの連続講座に通底していることは、がんは単なる疾病ではなく、その病態の深刻さから社会への大きな負担となっており、ゲノムに組み込まれている生物学的な解釈にとどまることなく、社会のありようそのものを見定めなければ、この疾患と向き合うことができないという視点である。人類は感染症の克服を目指した進歩により高齢化社会を手にいれ、それと同時にこのがんという疾病と生き延びる道を選ばされた。人類史上これほどまでに多くの人びとがこの病を抱えて生き延びていたことがないなか、既存の智慧に頼る問題解決よりも、何が問題なのかという問題提起が必要となる。
科目番号/Course ID Number | 31D220-1350S 31M220-1350S 4990180 GII-WS6119L1 |
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分野/Field | 総論 |
単位/Credit | 2 |
場所/Venue | 本郷キャンパス 福武ホール B2階・福武ラーニングスタジオ3、福武ホール B2階・福武ラーニングシアター |
授業時間/Semester/Time | S1S2 火曜5限 Tue. 5th |
使用言語/Language | 日本語 Japanese |
授業予定/Schedule | 本講座は、医療経済・格差こそが、問題の根幹にあるという視点に立っており、現在の「誰も取り残されない未来」を目指すユニバーサルヘルスカバレッジの議論の枠組みに貢献している。今期はこれまでの講義を踏まえ、未来にむけたCross-boundary Cancer Studiesの学としての成り立ちを見据えて、下記のテーマに沿って授業を展開する予定する。 4/14 アジアの鏡としてのがん(学際研究) 4/21 記号論としてのがん(社会システム) 4/28 やまいの人類学(歴史) 5/12 自然史としてのがん(歴史) 5/19 人生という舞台におけるがん 演劇論 (文化―心) 5/26 人生100年時代のがん(医療政策) 6/2 食とくらしとがんと(文化―暮らし) 6/9 がん研究の100年(医学研究) 6/19 がん医療の桃源郷はどこにあるのか(医療経済) 6/23 サバイバーシップが繋ぐもの(患者支援) 6/29 外交から読み解くがんというやまい(外交) 7/7 医薬品開発が切り拓く未来 (医薬品開発) 7/14 世界はがんをどう見ているのか(グローバルヘルス) 7/21 学生発表 |
履修上の注意/Notes on Taking the Course | 講師情報等詳細は、www.siccn.org を参照されたい。 |
キーワード/Keywords | |
教科書/Textbooks | |
参考書/Books for Reference | 赤座英之・河原ノリエ編『アジアでがんを 生き延びる』 東京大学出版会、2013年4月刊 Surviving Cancer in Asia Cross-boundary Cancer Studies The University of Tokyo, JJCO |
授業の方法/Teaching Methods | |
成績評価方法/Method of Evaluation | |
その他/Others |