TOMB OF FIROZ SHAH BAIHMANI

 この長方形の建造物は、南と北の面にそれぞれ二カ所、東西の面にそれぞれ一カ所、合わせて六つの開口部を持つという特異な構造をしている。壁面はいずれも二層に分かれ、上層のアーチ形のがんはすべて透かし彫りの窓をつくり出しているのも特徴である。下層の壁面もまた、同じようなジャーリー・スクリーンの窓を周辺に備えた二重のアーチ形の入口を中心に、同じように二重のアーチ形のがんを並べている。正面と思われる南側入口の造りや文様もすぐれているが、それぞれのアーチ形の入口やがんの左右上方に円形文様が配されているのも、この建造物全体に威厳と格式とを添えている。墓室の内部の西側ミフラーブや各所に作られたアーチ形のがんの列、さらにはスクインチなども、同地の他の墓建築群に比べて複雑な造りですぐれている。1422年の造営とされている。(荒松雄)

 

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