21th 公開講座「アジアの技」 アクセス
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中国天文学の思想と技術

講師: 田中有紀(東アジア第二研究部門・准教授)

10:30〜12:00

講演概要

中国において、暦は、皇帝が空間のみならず時間をも支配していることを象徴する存在でした。そのため、正確な暦を作ることは、各時代の統治者にとって大変重要な意味を持っていました。中国の天文学には、太陽・月・惑星の位置計算や日食・月食の予測のほか、天文観測など様々な技術が含まれます。さらにその技術の背景には儒教の理念があります。本講演では、前近代中国における天文暦法の歴史と理論を紹介します。特に朱子学の時代以降、天文学が伝統的な易の思想や西洋科学とどのように結びつきながら展開したのかを説明し、中国における「技」の哲学について考えます。

講師紹介

 同氏は、中国の音楽と科学に関する思想を研究している。特に明の朱載堉と清の江永について関心を持っている。

 

2005 東京大学文学部思想文化学科中国思想文化学専修過程 卒業
2007 東京大学大学院人文社会系研究科アジア文化研究専攻
東アジア思想文化専門分野 修士課程 修了
2012 東京大学大学院人文社会系研究科アジア文化研究専攻
東アジア思想文化専門分野 博士課程 単位取得満期退学
(2014年「博士課程」取得)
2012 立正大学経済学部 講師
2015 立正大学経済学部 准教授
2020 東京大学東洋文化研究所 准教授