科研費基盤研究(A):イスラーム・ジェンダー学と現代的課題に関する応用的・実践的研究

第8巻 労働の理念と現実

第8巻 労働の理念と現実

第6巻 うつりゆく家族

長沢 栄治(監修)
岩﨑 えり奈(編著)
岡戸 真幸(編著)
初版年月日 2024年3月31日
272ページ
価格 2,500円+税

イスラーム世界では労働は経済的報酬を伴うだけでなく、時に神への奉仕ともなる。歴史と思想からその労働観を紐解きつつ現実生活における男女の多様な働き方を多角的に考察する。性別によらず誰もが人間らしく働ける社会に向け「労働」の意味を問い直す一冊。

【目次】
「イスラーム・ジェンダー・スタディーズ」シリーズ刊行にあたって――8『労働の理念と現実』
 はじめに[岩﨑えり奈]
 統計にみるムスリム諸国の女性の労働

第Ⅰ部 歴史と思想のなかの労働とイスラーム・ジェンダー

第1章 イスラームの聖典に読む「労働」とジェンダー――クルアーンとその解釈の可能性[大川玲子]
第2章 前近代イスラーム社会における奴隷と労働[清水和裕]
第3章 イスラーム法と前近代ムスリム社会の「性別役割分業」[小野仁美]
 コラム1 カースィム・アミーンにおける女性の労働観[岡崎弘樹]
第4章 「真の労働者」とその母――近代エジプト労働の社会史の一断面[長沢栄治]
 コラム2 初期のムスリム同胞団における労働――エジプトの労働問題への取り組み[福永浩一]
第5章 イスラーム銀行の実践からみた労働理念と女性[長岡慎介]
第6章 イランの保健医療・福祉分野におけるボランティア活動と労働[細谷幸子]
 コラム3 循環する利他と利己――ギュレン運動における信仰と奉仕[幸加木文]

第Ⅱ部 ムスリム社会の労働の現実とジェンダー

第7章 イランの開発計画と女性の経済的エンパワーメント――女性起業家支援策の意義[村上明子]
第8章 ヨルダンにおける失業問題とジェンダー[臼杵悠]
 コラム4 STEM専攻ムスリム大卒女子の高い割合と就労の現状[鷹木恵子]
第9章 「トルコの工場女性労働とジェンダー規範」再訪[村上薫]
第10章 家内と戸外をつなぐ手仕事――アルジェリア女性の家内労働という働き方[山本沙希]
第11章 ケア労働と性別役割分業――エジプトとパキスタンの家族を事例に[嶺崎寛子]
 コラム5 時間利用調査によるエジプトの無償労働の評価[松尾和彦]
第12章 インドネシアの「母系社会」における男の働き方・女の働き方[西川慧]
第13章 エジプト人出稼ぎ労働者の働き方から考えるジェンダー役割――湾岸諸国の事例から[岡戸真幸]
第14章 湾岸諸国のフィリピン人家事労働者――なぜ見知らぬ他人の助けに頼るのか[石井正子]
第15章 モロッコの地方村落に生きる女性にとっての労働、移動、都市――「セーフティーネット」としての家族・親族ネットワーク[齋藤剛]
 コラム6 映画『ハウス・イン・ザ・フィールズ』にみるモロッコ山村の性別分業[鷹木恵子]
第16章 ジェンダー政策を再考する――ガーナ農村部の女性の地位向上と労働・家計負担の増加[友松夕香]

 編者あとがき[岡戸真幸]
 参考文献

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