おしらせ

第4回アジア古籍保全講演会を開催しました


2009年1月28日(水)、薬学系研究科総合研究棟2階講堂において第4回アジア古籍保全講演会「災害と資料保全活動」を開催しました。当日の様子を簡単にご報告します。
 
 
「災害と資料保存」
 内田俊秀 教授
  京都造形芸術大学芸術学部

災害は社会現象であって事前の備えで被害を軽減することができるという考え方と、平常時に何を準備し災害時にどう対応をしていくのかを、豊富な事例を交えながらお話いただきました。
 
「震災時の資料収集と情報発信
 -『震災文庫』の挑戦」

 稲葉洋子 利用支援課長
  大阪大学附属図書館

阪神・淡路大震災(兵庫南部地震)の被害を振り返りながら、震災関係資料の収集に着手する経緯から『震災文庫』の構築とその発展について、神戸大学図書館の取り組みについてご講演いただきました。
 
「必要な、複合災害対応型の
 『資料保存』
 -インドネシア・スマトラ沖大地震
  津波災害事例から学ぶ」

 坂本勇 氏
  ペーパー・コンサバター
  /駿河台大学非常勤講師

インドネシア・アチェで水浸しになった土地台帳修復のご経験をもとに、災害や事故への備えと災害専門家との連携についてお話いただきました。
 
「東洋文化研究所図書室の資料移転と
 保全活動」

 東洋文化研究所図書室

 図書室職員より、2006年度からの耐震改修工事に伴う資料移転業務の顛末と、移転期間中の資料保存場所の環境調査の状況、本講演会を含むこの4年間の「アジア貴重古籍電子図書館建設と保全事業」の内容について、報告を行いました。
 
総合討論
 司会:池本幸生 教授
 (本研究所図書委員長)

会場から寄せられた多数の質問を踏まえ、活発な意見交換が行われました。
 
学内、学外の大学や図書館等から計131名もの参加者を得ることができ、今回もまた予想以上の盛会となりました。ご参加いただいた方々、ご講演者、また会場をご提供くださった薬学系研究科関係者の皆様に厚くお礼を申し上げます。