イスラーム地域研究5班

IASプロジェクト5班ワークショップのためのペーパ公募

 

主題:ズィヤーラ:イスラーム世界における参詣慣行の歴史学/人類学的研究

日時:1999年2月25日

会場:上智大学

主催:IASプロジェクト5班(担当:赤堀雅幸)

5班では、1999年2月から3月にかけての時期に、アブドッラフマーン・ラクサースィー氏(ムハンマド5世大学、モロッコ)を招聘することを契機に、ワークショップを開催いたします。

招聘の調整上、日程と会場が未確定ですが、確定し次第あらためてご連絡申し上げます。

このワークショップのための発表者若干名を公募いたしますので、下記のワークショップの主旨と公募の条件をご一読の上、多数のご応募をいただけますようお願い申し上げます。

 

「ズィヤーラ:イスラーム世界における参詣慣行の歴史学/人類学的研究」の主旨

イスラームの実践を民衆の生活にみようと、5班ではさまざまな研究活動を展開してきました。そのなかで、時代により地域により著しい多様性と、それでいて共通性を示す民衆実践が、まさに本プロジェクトのテーマに深く関わるイスラームのダイナミックスの根幹にふれるものとして探求されています。

そうした実践のひとつの形として、これまでも5班aグループを中心にイスラームの聖者信仰をめぐる議論を行ってきましたが、その延長上に今回のワークショップは企画されています。

聖者信仰のなかでも重要な儀礼的行為として、参詣慣行に着目し、聖者廟参詣の実態をより広範な地域、時代に関して比較検討することが目的の第一です。それと同時に、参詣慣行自体が聖者廟を対象とするものに限られず、墓参などを含めて特定の土地へ人々が集散する行為として生活の中に息づいていること、参詣が単に信仰行為としてだけではなく、商取引や娯楽の場を提供することともなること、さらに、参詣慣行がイスラームに限定された行為ではないことにも着目していきたいと考えています。そこから、人間の参集と移動、コミュニティの形成など、人に関するより一般的な事象を議論する場を形成することができるならば、わたしたちの活動の3年度目に向けてひとつの成果とすることが出きるでしょう。

ひとえに担当者の怠慢によって企画立案が遅れておりますが、ワークショップ自体は会場を東京大学東洋文化研究所もしくは上智大学アジア文化研究所とし、4人から6人程度の発表を中心に1日もしくは2日にわたってディスカッションを重視した形で行う予定でおります。使用言語は英語といたします(日本語との同時通訳については検討しております)。

このため、時代と地域を特定した事例研究の発表を募集いたします。何らかの形でイスラームの参詣という行為に接点をもち、分野、時代、地域を超えて議論の可能性を提供していただけるような発表を期待しております。発表は原則としてプロジェクトのワーキング・ペーパ・シリーズの一環として公表されますが、その後、別途出版されるについては、5班との相談の上で検討させていただきたく存じます。

本ワークショップは5班グループaの赤堀雅幸(上智大学)が担当いたします。応募およびご質問などはお気軽に赤堀までお寄せください。応募については下記のメイルアドレスにて、1999年1月中旬をめどとしてご連絡をいただけますようお願いいたします。

多くの方からアプローチをいただけることを念じております。

赤堀雅幸(上智大学アジア文化研究所専任講師)

m-akahor@hoffman.cc.sophia.ac.jp(official)

5jimu@culture.ioc.u-tokyo.ac.jp