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◇ No.5 (2013/6/7)
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大野公賀 『中華民国期の豊子愷 芸術と宗教の融合を求めて』 を語る
本著は、「子愷漫画」と称される独自の挿絵と『縁縁堂随筆』に代表される散文で
著名な芸術家、豊子愷(ほうしがい、1898-1975)の思想的特質を分析し、豊の芸術・
啓蒙活動への影響について論じたものです。
それによって、1930年代上海に〝海派〟文壇や左翼文壇のみならず、「国民党の専制体制を
憎悪するいっぽうで、中国共産党主導の革命に不安を抱」き、啓蒙による国民の創生と国家
建設を目指した「開明同人」の文壇が存在し、都市の新興知識階級を中心に少なからぬ
読者を獲得していた点についても明らかにできたと思っております。
汲古書院 2013年02月
http://www.kyuko.asia/book/b108658.html