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◇ No.18 (2013/12/20)
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猪口孝監修 「現代日本の政治と外交」 シリーズを語る
本シリーズは、二つのことを念願において企画された。
第一に、米国の政治社会学者マーティン・シーモア・リブセット教授は名言をはいている。「一つの国
しか知らない人はどの国についても知らない。」日本のことだけはよく知っているというのは、たぶん
事実ではない。
第二に、内政と外交を切り離して考えても無理である。とりわけ、冷戦の終焉は仮想敵の消滅を意味し、
東西陣営の峻別から外交路線が一直線に固定される事にはならなくなった。さらにグローバル化の深化は
地球経済におおきくまきこまれて変身していくなかで、国内政治自らも大きな変身をしていく。
このような状況で、内政と外交を切り離してみることは無謀である。本シリーズは、比較政治の理論的な
書物をめざすものでも、国際政治と国内政治の理論的な検討をめざすものでもない。個別具体的な経験的
な現実を、日本と外国、内政と外交という二つの軸を設定して、21世紀初頭の現代日本の政治と外交を
精査しようとするものである。
猪口孝監修 「現代日本の政治と外交」 シリーズ全7巻 原書房
http://www.harashobo.co.jp/new/shinkan.cgi?mode=1&isbn=04926-4