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◇ No.38 (2014/12/05)
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卯田宗平 『鵜飼いと現代中国――人と動物、国家のエスノグラフィー』 を語る
なぜ中国で鵜飼い漁がいまでも生業として成り立つのか。
なぜ漁師たちはカワウに「ドライ」な態度をとるのか。
彼らは激動の中国現代史をいかに生き抜いてきたのか。
本書はフィールドで抱いたさまざまな疑問を切り口にしながら、現代中国における人びとの生き方や
動物と人間との関係などについて新たな見解を明示した民族誌である。
一見、牧歌的にすらみえる鵜飼い漁に深く分け入ってみると、日本とは異なるさまざまな現実が浮かび
あがってくる。近い将来、観光地以外では消滅するであろう中国の鵜飼い漁をいまのうちに記録したと
いう意味でも本書は重要であろう。
そもそも、なぜ鵜飼い漁というたいへん特殊な生業に注目したのか。
その理由は、本書の「まえがき」に記してある。
東京大学出版会
http://www.utp.or.jp/bd/978-4-13-056309-3.html
http://www.ioc.u-tokyo.ac.jp/news/pub141031.html