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◇ No.42 (2015/1/30)
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竹村和朗 『ムバーラクのピラミッド:エジプトの大規模沙漠開発「トシュカ計画」の論理』 を語る
昨今の激動の中東情勢にまぎれて、エジプトのムバーラク元大統領の公判に一つの区切りがつけられました。
デモ隊殺害教唆は事実上の不起訴処分、すでに有罪判決が出ていた公金横領については原判決の破棄と
再審理を命じる判決が出ました。「革命」とは何だったのか、あらためて考えさせられます。
本書は、エジプトの大規模開発事業「トシュカ計画」の成り行きとこれに関わる国内論議を扱ったものです。
この計画も、2011年革命の影響を少なからず受け、とくに司法の関与により計画の重要な部分が変更され
ました。司法のあり方は、今後の中東政治・社会の行く末を占う鍵となりそうです。
風響社 2014年10月
http://www.fukyo.co.jp/book/b185637.html