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◇ No.54 (2015/7/17)
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阿古智子『増補新版 貧者を喰らう国』を語る
社会主義の理想を掲げる中国は、過酷な競争を国民に強い、弱者をますます疲弊させている。エイズ村、
役人の腐敗、教育格差など、急成長の陰で生じた歪みは、中国社会に「信頼」と「公平」が欠けていること
を表している。どのようにすれば、コミュニティの凝集力と人間性を回復できるのか。また、記憶や認識を
共有し、国境を越えた公共圏を構築することが可能になるのか。
2009年に出版された単行本に2章書き足した選書で、インターネット世論や日中関係についても触れている。
『貧者を喰らう国―中国格差社会からの警告』新潮社 2014年9月
https://www.shinchosha.co.jp/book/603757/