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自著を語る

薬剤と健康保険の人類学―ガーナ南部における生物医療をめぐって

浜田 明範 (著)

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◇ No.60 2015/10/23
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浜田明範『薬剤と健康保険の人類学:
          ガーナ南部における生物医療をめぐって』を語る

近年、グローバルヘルスに対する注目が集まっている。グローバルヘルスは、
先進国だけではなく、いわゆる途上国における感染症を中心とする病気をどの
ように予防し、治療するのかに焦点を当てた医療である。しかし、グローバル
ヘルスが展開する現場がどのような状況にあり、それをどのような枠組みを用
いて記述するべきなのかについてはほとんど議論されていない。

そこで本書では、フーコーに由来する装置という概念の批判的検討と、総計24
ヶ月に及ぶ現地調査に基づいて、ガーナ南部における生物医療と人々の関係に
ついて、特に薬剤の流通と使用、及び健康保険の普及に注目しながら記述した。
本書を通じて、途上国における生物医療の現状とそれを記述するための枠組み
についての理解がわずかでも進めば幸甚である。

風響社 2015年2月刊
http://www.fukyo.co.jp/book/b194106.html