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◇ No.64 2015/12/18
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塩出浩之『越境者の政治史
――アジア太平洋における日本人の移民と植民』を語る
本書は近代の日本人移民、すなわち北海道、南樺太、台湾、朝鮮、
満洲(国)、ハワイ、南北アメリカなどに渡った人々を分析対象として、
「ヒトの移動がアジア太平洋の政治秩序にもたらしたインパクト」を
包括的に考察した歴史研究です。
「海外」に移住した「日系移民」の歴史と、東アジアの「植民地」に
おける日本人の歴史とが全く別物のように扱われていることに疑問を
持ってきました。本書では国境で区切られた歴史ではなく、移動した
ヒト自身を主役とする歴史の叙述に努めました。
名古屋大学出版会 2015年10月
http://www.unp.or.jp/ISBN/ISBN978-4-8158-0820-4.html