データベース「世界と日本」(代表:田中明彦)
日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] 第14回主要国首脳会議における政治宣言:テロリズム

[場所] トロント
[年月日] 1988年6月20日
[出典] 外交青書32号,382−385頁.
[備考] 外務省仮訳
[全文]

11.我々は,人質をとることを含むすべての形態のテロリズムに対する非難を断固再確認する。我々は,累次のサミットにおいて合意された策政及び措置,特に国家支援テロリズムに対する政策及び措置,に関するコミットメントを新たにする。

12.我々は,航空保安に対する最近の脅威,特に,大韓航空機の破壊及びクウェイト航空機のハイジャックを断固非難する。我々は,テロリストは処罰されずに放置されてはならないとの累次宣言で確認された原則を想起する。我々は,民間航空保安に関する国際条約,特にヘーグ条約の当事国となっていないすべての国に対し,これらの条約に加入するよう訴える。

13.我々は,ハイジャックからの国際的保護を強化することを目的に,国際民間航空機関(ICAO)において現在行われている作業に対し支持を表明する。我々は,ICAO理事会が今般採択した,ハイジャックされた航空機に対しては,一旦着陸した後は,同宣言で特記された状況下を除き離陸を許可すべきでないとの原則を支持する宣言を歓迎する。

14.我々は,旅行者の安全を増進するため,航空保安及び海上保安に関する2つの国際協定が,本年,モントリオールとローマにおいて採択されたことを歓迎する。

15.我々は,法の支配の適用,テロリスト及びその支援者に対し譲歩を行わないとの方針,並びに国際協力を通じて,テロリズムに対して闘いを持続するとの決意を再確認する。