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日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] 「令和4年北方領土返還要求全国大会」林外務大臣挨拶

[場所] 
[年月日] 2022年2月7日
[出典] 外務省
[備考] 
[全文] 

 皆様におかれましては、日頃から、北方領土問題の解決に向けた、国民世論の啓発と結集のために様々な活動に御尽力いただいており、心から感謝申し上げます。

 北方領土問題は日露間の最大の懸案事項です。政府としては、元島民の皆様が御高齢となられている現実を重く受け止め、次の世代に先送りせず、領土問題を解決して平和条約を締結するとの方針です。2018年のシンガポールでの首脳会談のやり取りを含め、これまでの諸合意を踏まえ、粘り強く交渉を進めていきます。

 私は、外務大臣就任後の昨年11月にラヴロフ外務大臣と電話会談を実施し、この会談において、私から、平和条約締結問題を含め、政治、経済、文化など、幅広く日露関係全体を互恵的に発展させていきたい旨述べ、平和条約交渉、北方四島における共同経済活動、北方墓参及び四島交流等の事業を含む二国間関係について議論を行いました。

 北方墓参及び四島交流等の事業については、新型コロナの感染拡大の影響で、2年連続で実施できなかったことを大変残念に思います。政府としては、可能な限り早期に事業を再開できるよう取り組んでいきます。

 北方四島における共同経済活動については、これまで、観光及びゴミ処理分野のパイロット・プロジェクトが実現しています。今後とも、我が国の法的立場を害さない形での共同経済活動の実施に向け、露側との協議を建設的に行っていきます。

 我が国がロシアとの交渉を進めていく上では、北方領土問題解決にかける日本国民の総意を明確に示し続けることが極めて重要です。領土問題の解決、そして平和条約の締結に向け、引き続き皆様の御支援と御協力を賜りますよう改めてお願い申し上げます。

令和4年2月7日

外務大臣 林芳正