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日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] 玄葉外務大臣による冒頭挨拶:外務大臣主催レセプション「被災地復興へ向けた国際協力」

[場所] 福島市飯坂町
[年月日] 2012年年3月2日 午後7時00分〜
[出典] 外務省
[備考] 
[全文]

みなさんこんばんは。

今日は全国各地からおいでを頂きましたし,また様々な国々からもおいでを頂きました。福島は私の地元ですが,3月になってこれだけ雪が降るというのは大変珍しくて,却ってこういう銀世界が皆様をお迎えするというのもよいのではないかと思います。おいでを頂いた皆様に心から感謝を申し上げたいと思います。

世界の英知を被災地に,そして被災地の取組を世界へ,こういうスローガンで今回はセミナーを開きましたが,有意義であったものと期待をしています。

復興には北極星が必要だと思っています。動かざる軸,目印,目標。被災地の中には,例えば福島がそうですけれども,今でも避難をしている,そういう方々がいらっしゃる。どこから見ても動かない軸,目印,目標,そういうものが私は必要だと思います。

復興にビジョンを与えて,そして復興の暁にはそれがシンボルになる。そういう素材の一つに,今回のような,再生可能エネルギーであるとか,スマートコミュニティであるとか,そういったことが少しでもお役に立てればいい,そういう思いでいっぱいでございます。

大事なことは,セミナーではなくて実践だと思います。北極星を各県ごとに,各市町村ごとに作って,その北極星を見ながら,地道に,着実に前進をさせていく,それが復興だと私は思います。

今年は夏に仙台,宮城,岩手,福島で,ハイレベルの自然災害に対する国際会議を開きますし,またIAEAと共催で,これは12月になると思いますが,国際会議を開きます。被災地の取組を世界に発信したいと思いますし,おそらく今日いらっしゃると思いますが,日本にある国際機関の支部が,いろいろと被災地の復興の取組をお手伝いして頂いております。この場をお借りして,私からその方々に感謝を申し上げたいと思います。

改めて,おいでを頂いた皆様に心からお礼申し上げながら,どうかこれからも,被災地の復興に向けて共に頑張って参りましょう,ということを私の挨拶に代えさせていただきます。有り難うございました。