データベース「世界と日本」(代表:田中明彦)
日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] 米中正常化に関する中華人民共和国政府声明

[場所] 北京
[年月日] 1978年12月16日
[出典] わが外交の近況(外交青書)23号,450頁.
[備考] 外務省仮訳
[全文]

 中華人民共和国とアメリカ合衆国は、1979年1月1日より相互に承認し及び外交関係を樹立し、これにより両国関係の長期にわたる不正常な状態に終止符をうつた。これは、中米両国関係における歴史的な出来事である。

 周知のように、中華人民共和国政府は中国の唯一の合法政府であり、台湾は中国の一部である。台湾問題は、かつて中米両国関係正常化実現を阻むかなめの問題であつた。上海コミュニケの精神に基づき、中米双方の共同の努力により、現在この問題は中米両国間で解決をみることができ、これにより中米両国人民が熱望してきた両国関係正常化が実現した。台湾の祖国復帰を解決し、国家統一を完成する方式については、これは全く中国の内政問題である。

 中米両国人民の友情と両国の良好な関係の一層の発展を促進させるため、中華人民共和国国務院●{登におおざと/トウ}小平副総理は米国政府の招待に応じて1979年1月に米国を公式訪問する。