データベース「世界と日本」(代表:田中明彦)
日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] グローバル貿易、エネルギー及び環境に関する課題に対処するための日米協力

[場所] 
[年月日] 2007年4月27日
[出典] 首相官邸
[備考] 
[全文]

 本日、ブッシュ米国大統領は、キャンプ・デービッドに安倍総理を迎えた。これは、安倍総理が昨秋に就任して以来初めての訪米である。

 本日の会談において、両首脳は、緊密に協力してグローバル貿易、エネルギー及び環境に関する重要な課題に対処することに合意し、日米の強力な同盟関係を更に発展させた。

日米両国は、世界中の貿易機会を拡大するために協力している{前28文字下線有り}

・重要な経済問題に関する二国間及びグローバルな協力{前24文字下線有り}: 安倍総理とブッシュ大統領は、知的財産権を促進及び保護し、エネルギー安全保障を強化し、貿易の流れをより安全かつより円滑にし、政府の規制過程の透明性を増すための、強化された二国間の努力を承認した。

・WTOドーハ・ラウンド交渉{前13文字下線有り}: 安倍総理とブッシュ大統領は、ドーハ・ラウンドへの強いコミットメントを再確認し、新たな貿易を生み出すことにより成長と開発を促進する成功裡の結果を確保するために、リーダーシップを発揮することに合意した。

・アジア太平洋経済協力{前10文字下線有り}: 安倍総理とブッシュ大統領は、アジア太平洋地域の将来を形成する主導的なフォーラムとしてのAPECの役割を確認し、長期的展望としてあり得るアジア太平洋の自由貿易圏(FTAAP)構想を含む、環太平洋の経済統合を加速するためのAPECの努力への強力な支持を表明した。

・第三国とのFTAに関する情報交換{前16文字下線有り}: 安倍総理とブッシュ大統領は、日米政府関係者による各々の第三国とのFTA/EPAに関する情報交換における進展を歓迎した。

・戦略的開発協調(SDA){前12文字下線有り}: 安倍総理とブッシュ大統領は、世界の民主的発展を促進する上で協力することを表明した。

日米両国は、エネルギー安全保障、クリーン開発及び気候変動への経済成長志向アプローチを促進するために協力している{前55文字下線有り}

・気候変動{前4文字下線有り}: 安倍総理とブッシュ大統領は、経済成長、エネルギー安全保障及び気候変動への統合的なアプローチにつき緊密に協力することを決意した。両首脳は、エネルギー効率の改善と先進エネルギー技術が、継続的な経済成長を確保しつつグローバルな気候変動に対処するための重要な解決策であることに合意した。両首脳はまた、クリーン開発と気候に関するアジア太平洋パートナーシップ(APP)や、気候変動に関する日米ハイレベル協議を通じて引き続き協力することを約束した。共同声明において、両国は、協力の優先課題を概括した。

・原子力エネルギー共同行動計画{前14文字下線有り}: 安倍総理とブッシュ大統領は、核不拡散、原子力安全、及び核セキュリティを強化しつつ、国際原子力エネルギー・パートナーシップ(GNEP)構想を支援し、自国内における新規原子力発電所の建設及び第三国における民生用原子力の平和的利用を促進する、原子力エネルギー共同行動計画の署名を歓迎した。