データベース「世界と日本」(代表:田中明彦)
日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] 降伏関係往復文書,米英ソ中各政府の名における8月11日付アメリカ政府の日本国政府に対する回答

[場所] 
[年月日] 1945年8月11日
[出典] 日米関係資料集 1945‐97,12頁.外務省特別資料課編「日本占領及び管理重要文書集」第1巻,1949年,13‐18頁.
[備考] 
[全文]

降伏ノ時ヨリ 天皇及日本国政府ノ国家統治ノ権限ハ降伏条項ノ実施ノ為其ノ必要ト認ムル措置ヲ執ル聯合国最高司令官ノ制限ノ下ニ置カルルモノトス

天皇ハ日本国政府及日本帝国大本営ニ対シ「ポツダム」宣言ノ諸条項ヲ実施スル為必要ナル降伏条項署名ノ権限ヲ与へ且之ヲ保障スルコトヲ要求セラレ又 天皇ハ一切ノ日本国陸,海,空軍官憲及何レノ地域ニ在ルヲ問ハズ右官憲ノ指揮下ニ在ル一切ノ軍隊ニ対シ戦闘行為ヲ終止シ,武器ヲ引渡シ及降伏条項実施ノ為最高司令官ノ要求スルコトアルベキ命令ヲ発スルコトヲ命ズベキモノトス

日本国政府ハ降伏後直ニ俘虜及被抑留者ヲ聯合国船舶ニ速ニ乗船セシメ得ベキ指示セラルル安全ナル地域ニ移送スベキモノトス

日本国ノ最終的ノ政治形態ハ「ポツダム」宣言ニ遵ヒ日本国国民ノ自由ニ表明スル意思ニ依リ決定セラルベキモノトス

聯合国軍隊ハ「ポツダム」宣言ニ掲ゲラレタル諸目的ガ完遂セラルル迄日本国内ニ留マルベシ