データベース「世界と日本」(代表:田中明彦)
日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] ロシアのWTO加盟に関する日露二国間確認文書

[場所] 
[年月日] 2005年11月21日
[出典] 外務省
[備考] 
[全文]

1.経緯等

(1)ロシアは、1993年6月に世界貿易機関(WTO)加盟を申請して以来、その実現に向け、二国間及び多数国間交渉を行っている。我が国との間では、1998年から二国間交渉を開始し、本年1月に物品の関税に関する実質合意が成立し、4月にはサービスに関する実質合意が成立した。それ以降、両国は、二国間における最終的な確認作業を行ってきた。

(2)今般、これらの作業が終了したことを受けて、プーチン大統領の訪日の機会をとらえ、ロシアのWTO加盟に関する日露二国間交渉妥結の確認文書に署名を行った。

(3)ロシアは、米国、カナダ、豪州等他の加盟国との間で残された二国間交渉を行うとともに、多数国間の加盟作業部会の交渉を加速しており、早ければ来年春にも加盟手続を完了したいとしている。

2.文書の主要点

 二国間の交渉において妥結した物品に関する譲許表とサービス貿易に関する約束表を日露二国間で確定した上で、これをWTOに対して正式に通報するもの。

(最終的には、最恵国待遇の原則により、ロシアが各国との間で妥結した譲許表と約束表の中で最も高い水準の条件が全ての加盟国に対して均霑される。)

(注)一般に、WTO加盟に係る二国間交渉の結果については、相手国や他の加盟国との関係もあり各国とも明らかにしないこととなっている。いずれにしても、物品の貿易及びサービス貿易の各分野での市場開放のうち、我が国関心分野について、我が国の利益を確保する形で交渉を行い、このたびロシア側と最終的に妥結したものである。

3.署名者:

野村駐ロシア連邦大使

シャローノフ経済発展貿易省次官

4.署名日:11月21日