データベース『世界と日本』(代表:田中明彦)
日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] 日ソ共同新聞発表(抜粋)(1990年9月7日)

[場所] 
[年月日] 1990年9月7日
[出典] われらの北方領土 2015年版 資料編,外務省
[備考] 
[全文]

 エ・ア・シェヴァルナッゼ・ソヴィエト社会主義共和国連邦外務大臣は、日本国政府の招待により、1990年9月4日から7日まで日本国を公式訪問した。

 東京滞在中、エ・ア・シェヴァルナッゼ・ソヴィエト社会主義共和国連邦外務大臣は、天皇陛下から謁見を賜った。

 エ・ア・シェヴァルナッゼ外務大臣は、海部俊樹日本国総理大臣と会見した。エ・ア・シェヴアルナッゼ外務大臣は、海部俊樹総理大臣に対し、1991年4月を目処に日本国を公式訪問する意向を確認するエム・エス・ゴルバチョフ・ソヴィエト社会主義共和国連邦大統領の口頭メッセージを伝達した。訪問の具体的時期は、外交経路を通じて合意される。

 中山太郎日本国外務大臣及びエ・ア・シェヴアルナッゼ・ソヴィエト社会主義共和国連邦外務大臣は、エム・エス・ゴルバチョフ・ソヴィエト社会主義共和国連邦大統領の日本国公式訪問の問題について話合いを行った。

(略)

 両大臣は、両国政府間でその締結のために一層集中的な交渉が行われている日ソ平和条約の問題並びに経済、科学技術、文化、人道及び二国間関係のその他の分野における実質的な前進に向けての合意が、最高レベルの話合いにおいて達成されることについての共通の期待を表明した。

(略)

 両大臣は、1973年10月10日の日ソ共同声明において確定した合意に基づいて、日ソ平和条約締結に関する交渉を継続した。同交渉において双方は、両国関係に存在する困難の除去に関する諸側面についての認識を述べ、平和条約を締結するため、交渉を一層促進することに合意した。両大臣は、平和条約作業グループの活動を肯定的に評価した。

(以下、省略)