データベース「世界と日本」(代表:田中明彦)
日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] 第25回ソ連共産党大会でのブレジネフ書記長による党中央委員会報告演説(対日関係言及部分)

[場所] モスクワ
[年月日] 1976年2月24日
[出典] 外交青書21号,115頁.
[備考] 
[全文]

 日本とのわれわれの関係はおおむね肯定的な方向に進展している。ソ連は日本と広く貿易している。経済の分野で同国との間に一連の互恵の協定が締結された。政治および社会活動家の接触が著しく活発になり,文化交流が発展している。

 しかし平和的解決の諸問題と関連して,日本の一部の人々は,時々外部からのあからさまなそそのかしのもとに,ソ連に対して根拠のない不法な要求を提起しようと試みている。もちろん,こうしたことは善隣関係を維持する道ではない。

 われわれは,われわれが目指している善隣と友好的協力こそ,ソ連と日本との関係の法則にならねばならないと考えている。

 日本が誘惑に屈し,ソ連と日本の意見不一致を利用して不正な利益をはかるのにやぶさかでない人々が日本を押しやろうとしている道を進まないようにとの希望を表明しておきたい。