データベース「世界と日本」(代表:田中明彦)
日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] 日韓請求権・経済協力協定の実施終了についての記事資料

[場所] 
[年月日] 1975年12月16日
[出典] 日本外交主要文書・年表(3),824ー825頁.外務省公表集,昭和50年, 344−5頁.
[備考] 
[全文]

一,日韓国交正常化の一環として昭和四十年六月二十二日に東京で署名された「財産及び請求権に関する問題の解決並びに経済協力に関する日本国と大韓民国との間の協定」(略称,日韓請求権・経済協力協定)に基づく韓国に対する経済協力は,同協定が発効した昭和四十年十二月十八日から実施されてきたが,本年十二月十七日に十年の期間が満了となり,無償経済協力三億ドルの供与及び有償経済協力二億ドルの貸付けがそれぞれ完了する。

二,(1)無償経済協力三億ドルについては,わが国の債権である清算勘定残高(約四,五七三万ドル)が,この無償資金の一部と相殺されたため,わが国から韓国に対して供与された日本国の生産物及び日本人の役務は,約二億五,四二七万ドル(約八六三億円)であった。

(2)無償経済協力による主な供与品目及びその金額は次の通りである。

 (イ)政府部門関係資本財     四一五億円

(農業用水開発・旱害対策事業用機材,農業機械化促進用機材等農業増産用機材,水産振興・漁船建造用機材,科学実験実習用機材,総合製鉄所建設用機材など)

 (ロ)民間部門関係原資材,機械類 四四八億円

(繊維品,建設資材,肥料,化学薬品,繊維機械など)

三,(1)有償経済協力二億ドルについては,二億ドル相当円を十年間に亘り各年均等配分(二千万ドル)を原則として貸付けを行ってきたところ,本年十一月二十六日すべての貸付け(金利三・五パーセント,期間二十年,据置七年)が完了した。

(2)有償経済協力による主な貸付対象事業及び金額は次の通りである。

 (イ)鉄道設備改良事業     七三億円

 (ロ)中小企業育成事業     八◯億円

 (ハ)昭陽江ダム建設事業    七八億円

 (ニ)京釜高速道路建設事業   二五億円

 (ホ)浦項総合製鉄所建設事業 二七七億円

 (ヘ)その他         一四四億円

  合計            六七七億円