データベース「世界と日本」(代表:田中明彦)
日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] 三木外務大臣のハンガリー訪問に際しての共同コミュニケ

[場所] 
[年月日] 1967年8月1日
[出典] 外交青書12号,15−16頁.
[備考] 
[全文]

 三木外務大臣は夫人とともに、ハンガリー政府の賓客として一九六七年七月二九日より同月三一日まで同国を公式訪問した。

 三木外務大臣は、その滞在中、イエノー・フォック閣僚会議議長およびヨーゼフ・ビーロー外国貿易大臣を訪問した。

 三木外務大臣は、その滞在中、ヤーノシ・ペーテル外務大臣と会談した。

 両国外務大臣は、打ちとけた友好的な雰囲気の中に行なわれた会談において、現下の国際問題および日本・ハンガリー両国が相互に関心をもつ諸問題について率直に意見を交換した。

 両国外務大臣は、日本・ハンガリー間の友好関係が多くの分野において、強化、発展していることを満足をもって認め、両国関係を強化発展させるために今後具体的な諸措置を講ずべきことについて合意した。

 三木外務大臣は、アジアにおける諸問題に関する意見を表明した。これに対してペーテル外務大臣は、欧州における情勢についてその見解を述べた。両国外務大臣は、日本およびハンガリーは今後とも平和のために国際的活動を通じて貢献すべきことについて合意した。

 ペーテル外務大臣は、同国を訪問した最初の日本の外務大臣である三木大臣の今回の訪問が、日本・ハンガリー両国間の友好関係と相互理解を一層増進するために大いに貢献したことに満足の意を表明した。

 三木外務大臣は、ハンガリー滞在中に示された暖かい歓迎と厚遇に対し衷心より感謝の意を表明した。

 三木外務大臣は、ペーテル外務大臣が日本を公式に訪問するように招待した。ペーテル外務大臣は、この招待をよろこんで受諾した。訪問の時期は追って外交経路を通じて取決められることとなった。