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日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] 日中国交正常化二十五周年に際しての橋本総理の李鵬総理宛て祝電

[場所] 東京
[年月日] 1997年9月29日
[出典] 日中関係基本資料集,867−868頁.
[備考] 
[全文]

中華人民共和国国務院総理 李鵬閣下

本日、日中国交正常化二十五周年を迎えるに当たり、日本国政府及び日本国民を代表して心よりのお祝いを申し上げます。

二十五年前の本日、日中両国は、歴史的な国交正常化を実現し、爾来、体制の違いを乗り越えて、各方面において友好協力関係を発展させてまいりました。この間の両国各界関係者のたゆまざる労力に対し、深い敬意を表するとともに、今日の大きな成果を、両国国民とともによろこびたいと思います。

先般、私は、貴総理閣下のお招きにより貴国を訪問し、貴国首脳との間で、国交正常化以来の両国間孫{前1文字ママ}の発展を振り返るとともに、新たな四半世紀に向けた対話と協力の深化を図って行くことを確認致しました。

来る十一月には、貴総理閣下の来日が予定されており、これが実りあるものとなるよう協力して行きたいと考えます。また、明年には、江沢民主席閣下の来日が予定されており、このような首脳往来等を通じて、日中関係は広がりと厚みを増して発展していくものと確信しております。さらに、首脳間の往来のみならず、幅広く種々のレベルにおける両国間の交流を拡充していくことが、両国関係の一層の発展のため重要であります。

ここに、日中両国の関係発展のために尽力してこられた多くの方々とともに、国交正常化二十五周年をお祝いするとともに、日中両国民の友好関係が、二十一世把{前1文字ママ}に向けてより一層深められるよう、貴総理閣下とともに努力して行くことを誓いたいと思います。

一九九七年九月二十九日 於 東京

日本国内閣総理大臣 橋本龍太郎

(一九九七・十二・一、『日中月報』)