データベース「世界と日本」(代表:田中明彦)
日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] 日墨協会日本商工会議所主催レセプションにおける田中内閣総理大臣挨拶

[場所] 
[年月日] 1974年9月14日
[出典] 田中内閣総理大臣演説集,508ー509頁.
[備考] 
[全文]

 松本会長、小林会頭の暖かい歓迎の御挨拶に対し、衷心より御礼申し上げます。盛大な歓迎会を催して下さった関係者の皆様、遠路はるばるお越しいただいた方々に対しまして感謝の意を表明します。

 私は、昨日エチェベリーア大統領と会談し、上・下両院議長にもお目にかかる機会を得、また明日、独立記念式典への参加を予定しておりますが、古代文明の影響をとどめつつ、近代的発展を遂げている今日の躍動的なメキシコの社会に対し、深い感銘を覚えました。

 メキシコとわが国とは支倉常長の渡墨以来という類のない長い友好・親善の歴史を有しておりますが、特に明治以降、本日ここに御出席いただいている移住者の方々には筆舌に尽くされない努力を重ねられ、現地社会との融和を通じ、日墨友好・親善の強固な基礎を築かれました。御出席の皆様方が、あるいはメキシコ市民として、あるいは在留邦人として、このような伝統を盛り立てるべく力を尽くし、この国の発展に貢献し、メキシコ国民より高い評価を受けておられることに対し、この機会に改めて敬意を表します。

 日墨両国は、有史以前より太平洋を自然の経路としつつ交流を深めて参った次第であり、環大平洋国家として共通の運命を分ち合うべき間柄にあります。私は、今回の訪問がかかる日墨関係の今後の発展のために新たな一章を開く契機になれば幸いと考えております。今夕ここに御参集の皆様方こそ、日墨新時代の主役となられる方々であり、皆様の御健康をお祈りしまして、御挨拶と致します。

 御静聴ありがとうございました。