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日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] 通商に関する日本国とペルー共和国との間の協定,議定書

[場所] 東京
[年月日] 1961年5月15日
[出典] 外交青書6号,40−41頁.
[備考] 
[全文]

 通商に関する日本国とペルー共和国との間の協定(以下「協定」という。)に署名するに当たり、下名の全権委員は、各自の政府から正当に委任を受け、さらに、協定の不可分の一部と認められる次の規定を協定した。

1 協定において「会社」とは、商業、工業、金融業その他営利を目的とする事業活動に従事する社団法人、組合、会社その他の団体をいう。

2 移住者は、第三条1の規定の適用の範囲外にあるものとする。

3 第三条1の規定に関し、いずれの一方の締約国も、他方の締約国が相互主義に基づく特別の協定によりいずれかの第三国の国民に対して与えているか、又は将来与える旅券及び査証に関する事項についての利益の享受を要求する権利を有しない。

4 第三条1の規定は、ペルーが与える次の利益には適用しない。

(a) 隣接国、スペイン又はアルゼンティン共和国との間の条約に基づくもの

(b) ペルーが加盟しているか又は将来加盟する地域的統合組織の加盟国として有する義務に基づくもの

(c) 緊急事態により必要なもの

5 第三条2の規定に関し、いずれの一方の締約国も、不動産に関する権利の享有についての待遇が相互主義に服すべきことを要求することができる。

6 協定のいかなる規定も、著作権に関して、いかなる権利をも許与し、又はいかなる義務をも課するものと解してはならない。

7 第四条の規定は、いずれか一方の締約国の領域内で収用され、又は使用される財産で他方の締約国の国民及び会社が利益を有するものについても適用する。

8 協定のいかなる規定も、ペルーに対し、日本国が(a)千九百五十一年九月八日にサン・フランシスコ市で署名された日本国との平和条約第二条の規定に基づいて日本国がすべての権利権原、及び請求権を放棄した地域を原籍とする者に対して、又は(b)同平和条約第三条に掲げるいずれかの地域に対する行政、立法及び司法に関し同条後段に掲げる事態が継続する限り、同地域の原住民及び船舶並びに同地域との貿易に対して与えているか、又は将来与える権利及び特権の享受を要求する権利を与えるものと解してはならない。

 以上の証拠として、各全権委員は、この議定書に署名した。

 千九百六十一年五月十五日に東京で、ひとしく正文である日本語及びスペイン語により本書二通を作成した。

日本国のために

小坂善太郎

ペルー共和国のために

F・ヒルベック