ORDER NO.1−LCTN
ベトナム社会主義共和国
ハノイ、92.10.2
政府組織法公布に係る大統領令
ベトナム社会主義共和国の1992年憲法第103及び106条に基き、
国会組織法第78条に基き、
第9期国会第1回会議で1992年9月30日に通過した政府組織法を公布する。
SRV大統領
レ ドゥック アイン
Le Duc Auh(署名)
第9期国会第1回会議
ベトナム社会主義共和国
ハノイ、1992年9月30日
政府組織法
第一章 総則
第1条 政府はベトナム社会主義共和国国会の執行機関であり、最高の行政体である。政府は政治、経済、文化、社会、国防、安全及び対外関係の国家活動を実施するに当り統一的管理を行う。政府は中央から地方の草の根レベルに至るまでの国家機関の高効率を保証し、憲法及び法を尊重し、遵守することを保証し、国家建設及び防衛に係る人民の支配権を推進し、人民の物質的文化的生活の安定と向上を保証するものとする。政府は国会に対して責任をもち、その業務を国会、国会常任委員会及び大統領に報告するものとする。
第2条 政府機構は省及び省レベルの機関から構成されている。首相の提案により省及び省レベルの機関の設置または廃止について政府が決定する。
第3条 政府人事は首相、副首相、大臣及び省レベル機関の長にて構成されている。副首相、大臣及び省レベル機関の長の人数は国会が決定する。大統領の提言により国会は首相の選任、解任又は免職を行うものとする。首相は国会の(又は、閉会中は国会運営委員会の)承認を得るため、副首相、大臣及び省レベル機関の長の任命、解任又は免職に係る提案を提出するものとする。大統領は国会又は国会常任委員会の決議にもとづき、副首相、大臣及び省レベル機関の長の任命、解任又は免職を行うものとする。
第4条 政府の長は首相である。首相は国会に対して責任をもつ。首相はその業務を国会、国会常任委員会及び大統領に報告するものとする。首相の任務を遂行するに当り副首相は首相を補佐するものとする。首相不在の場合は、首相に代って政府の諸業務を実施するため副首相が首相の命を受けるものとする。副首相は課命業務実施に当り、首相及び国会に対して責任をもつものとする。大臣及び省レベル機関の長は夫々の省及び省レベル機関の長である。政府の一連の業務を管掌し、管轄業務について全国的管理の責任をもつ。大臣及び省レベル機関の長は夫々が管掌する業務及び活動について首相及び国会に対して責任をもつものとする。
第5条 政府の任期は国会のそれと同じである。国会の任期が満了した場合は、政府は新国会が新政府を選任するまで職務を継続するものとする。政府は民主的集中主義の原則に従って業務及び活動を組織化する。政府活動の効率は政府、首相及び各メンバーの集団的努力に依存する。本法第19条に規定したような重要問題については、政府は集団的討議を行い過半数投票のシステムにより決定するものとする。首相は政府の諸活動を監督・管理し、憲法及び法により委任された問題について決定を下す。大臣及び省レベル機関の長は政府の諸活動に参画し、夫々の管掌するところに従って業務及び活動を監督し、意志決定を行い、かつ責任を負うものとする。
〔第6条は記載なし〕
第7条 政府は法に準拠して国家管理機能を実施し、行政、経済、組織及び教育などの領域にもとづいて総合的措置を講じ、責務や責任を実施するに当りベトナム祖国戦線、ベトナム労働総同盟その他の大衆組織と協調するものとする。
第二章 政府の責務と権限
第8条 政府の責務と権限は次の通りである。
1. 省、省レベル機関、政府に属する組織及び各級の人民委員会の活動に指導性を供与し、中央から地方草の根レベルに至る国家管理機構を建設し完成し、上級国家機関の諸文書を実施するに際して人民評議会を指導・監督し、法に規定された人民評議会の責務・権限を実行するための条件を創出し、公務員の訓練、向上、格付け及び活用を実施する。
2. 各国家機関、社会経済組織、軍部隊及び人民が憲法及び法に準拠することを保証し、憲法及び法について人民を教育するための広報活動を指揮する。
3. 国会及び国会常任委員会に法律、規則及び其の他の法的文書の案を提出する。
4. 国家経済の建設・開発について統一的管理・規制を実施し、国の財政・通貨政策を実施し、全人民の所有に属する資産の効率的活用を管理・保証し、文化的、教育的、保健、科学技術の開発を完遂し、社会経済的及び国家予算に係る開発を実施する。
5. 人民の合法的権利・利益を保護する措置を講じ、人民が権利を行使し、業務を遂行するために必要な条件を創出し、国及び社会の資産と利益を保護し、環境を保護する。
6. 全人民による国防と公共の安全を結集・強化し、国家安全と社会秩序と安全を確保し、人民軍を建設し、国家防衛に必要な動員令の実行、緊急事態その他の措置を実行する。
7. 資産調査、統計、検査及び管理問題に関する国家業務を、国家機関内における官僚性と汚職との闘いに関する業務を、並びに人民が提訴する不服や非難の処置に関する業務を組織化し、かつ監督する。
8. 国の対外問題に関して統一的管理・規制を実施し、政府に代って国際協定加盟の合意書に調印又は批准し、ベトナム社会主義共和国が調印又は加盟した国際協定の実施を管掌し、かつ海外における国の利益を保護し、海外におけるベトナムの組織及び人民の合法的利益を保護する。
9. 社会福祉、国籍及び宗教に関する政策を実施する。
10. 省及び中央直轄市より下級の行政組織の境界線調整について決定する。
11. 政府としての責務権限を行使するに当り、ベトナム祖国戦線及び他の大衆組織と協調し、これらの組織が効果的に責務を実施できるような条件を創出する。
第9条 経済領域における政府の責務と権限には次のようなものが含まれる。
1. 国家経済に関する統一的管理・規制を実施し、国家管理による市場経済と社会主義路線に従った多分野経済を開発し、政府が国家経済に積極的役割を保証するよう国営経済施設、特に主要部門と主要分野の国営経済施設を統合・開発し、共同企業体が効率的に業務を遂行するのを支援するためにそれらを統合・拡大し、その他の経済組織が一層の開発をするための良好な条件を創出する。
2. 5年毎及び毎年の長期社会経済発展計画及びプロジェクトを策定し、国会の承認を得るために提出し、これらの計画とプロジェクトの実施を監督する。
3. 国家予算案を策定、予算の配分、及び国家予算の決算を国会に提出し、国会承認を得た予算執行を組織化する。
4. 財政、通貨、賃金及び価格システムに関する特定の政策及び措置を決定する。
5. 人民及び国に属する資産の効率的活用に関して統一的管理・規制を実施し、節倹の政策を推進する。
6. 天然資源の保護、改良、貯蔵及び効率的活用に関する政策を実施する。
7. 対外経済活動に関する統一的管理・規制と拡大を実施し、相互の独立、主権及び利益を尊重する原則にもとづいて外国及び国際組織との経済関係を開発し、国内生産を奨励し国産品の使用を推進する。
8. 国の検査及び統計に関する業務を組織化し監督する。
第10条 科学・技術、環境の領域での政府の責務と権限は次の通りである。
1. 科学・技術開発計画の実施を編成し監督する。
2. 科学・技術に関する政策を決定し、科学研究に投資又は財政的支援を供与し、その優先度を主要な科学的工業研究に置く。
3. 各種の科学工業及び情報研究機関を効率的に管理し最適に開拓する。
4. 製品の品質に係る規格と計測を設定し、工業所有権の規則を制定し、そして技術移転を推進する。
5. 環境保護の措置を編成し、実施する。
第11条 文化、教育、情報、スポーツ及び観光に関する政府の責務と権限は次の通りである。
1. 文化、芸術及び文学関係事業の発展に関して統一的管理と規制を実施し、ベトナムの国民文化の保護と発展に関する措置を講じ、芸術及び文学の分野における独創力を推進・開発し、反動的思想と退廃的文化の波及に対抗し、そして迷信を削減する。
2. 教育開発プログラムを実施し、人民の能力向上のための教育開発への投資を優先し、かつ他の資力活用を奨励し、労働者の訓練を推進し知識層を鍛え上げ、教育目標、計画、教課を含む国家的統一教育システムを実施し、教師を訓練鍛練し、試験実施、証明、学位、職位を発行し、訓練及び授業の形態を定め、初等教育を普遍化して文盲削減に努力する。
3. 新聞、ラジオ、テレビ、映画、出版、図書館その他広報媒体に対し統一的管理・規制を実施し、かつその活動を開発し、国家利益に害を及ぼしベトナム人民の倫理及び健全な生活スタイルを害するような新聞及び広報活動に対する必要措置を講じる。
4. スポーツ及び体育の開発に関して統一的管理規制を実施し、人民のスポーツ及び体育教育活動の拡大に必要な良好な条件を創出し、専門的体操家を推進・鍛練する。
5. 観光開発及び観光活動拡大の政策を国の内外にわたり実施する。
第二章 政府の責務と権限
第12条 社会及び大衆保健サービスの領域における政府の責務と権限には次のものが含まれる。
1. 働く人民に職を創り出し、人民の就業条件を向上し、社会保障を与え、労働の安全を保障し、社会福祉及び救済支援サービスを促進する政策と措置を適用する。
2. 人民の健康保護サービスを統一的に管理し、ベトナムの公共保健サービスの建設開発のため全ての社会勢力を動員し組織化し、人民の健康保護サービスシステムに投資し、推進し、疫病予防、治療サービス、医薬品生産配給網を統一的に管理し、社会的疫病の蔓延を予防し、人民の健康を保護するために必要な公共保健政策と措置を適用する。
3. 戦傷者、傷痍軍人、戦死者の遺族及び社会福祉受給者に対して特恵措置の政策を適用し、祖国にとり功績をあげた家族を推賞し、報償し、かつその安寧を見届ける。
4. 政治、経済、文化、社会及び家族開発の分野において男女間における平等を保証するための政策と措置を適用し、女性と子供を保護し、その幸福を増進し、保護を要する時に保護者の居ない老令者、身体障害者及び孤児を支援し、女性を差別したり人間としての尊厳を汚損し得る全ての行為を予防・抵抗するための措置を適用する。
5. 人口増加率を低減させるための人口制限及び家族計画事業を実施する。
6. 青年が勉学、就業及び娯楽を享受し、それにより体力知力を開発し、倫理感を向上し、かつ国家的伝統、人民としての責務及び社会主義的思想を認識し、創造的作業及び国家防衛の運動に貢献する青年の能力を充分に発揮するための条件を創出する。
7. 社会の諸悪を予防し、抵抗する措置を適用する。
第13条 国籍及び宗教の領域における政府の責務と権限には次のものが含まれる。
1. 異る小数民族グループ間の平等、結束、相互支援を保証する政策を実現するための具体的政策や措置を策定し、小数民族自身の言語や書き方を使用し、民族の特徴を守り、その純粋な文化的伝統や風俗・習慣を発展させ、小数民族を差別する全ての行為に抵抗し、かつ異る小数民族間に分裂の種子を蒔くような全ての行為に抵抗する。
2. 小数民族が居住する地域の総体的開発を実現するための具体的政策及び優先的措置を採択し、その社会基盤を建設し、住居の定着化運動を実施し、農耕及び消費者物資の生産を定着化し、そして順次小数民族及び旧革命基地の住民の生活条件を向上する。
3. 人民の知的素地を向上するための優先的教育発開政策を採択し、山岳地の同胞及び高原民族の居住する地域のための公衆保健計画を実施し、少数民族の公務員を訓練、雇用し、その専門技能を向上するための計画を策定する。
4. 信仰の自由及び或る宗教を信ずるか否かに関する自由を保証するための宗教上の政策を実施し、法のもとでの全ての宗教の平等を保証し、信仰の自由に違反する全ての行為に抵抗し、もしくは信仰に乗じて国法及び国策に相違する全ての行為に抵抗する。
第14条 国防、安全、社会秩序の領域における政府の責務と権限には次のものが含まれる。
1. 国の保安、主権、領土の保全及び社会秩序を保証するための全人民参加の国防システム及び人民の安全サービスを確固かつ強化するための措置を採択し、社会主義体制と革命により勝ち得たものを防護し、人民軍を発展させ、防衛産業を建設して軍需物資を調達し、国防を経済開発に結合せしめ、及びその逆に経済開発を国防に結合せしめ、動員令を実施せしめ、国家緊急事態を宣言し、国を防衛するに要する措置を講じる。
2. 国軍軍人及び家族の物質的精神的要求を充足するための特恵政策を採択する。
3. 犯罪活動及び国法違反に対抗し、予防し、粉砕する措置を講じる。
第15条 対外関係における政府の責務と権限には次のものが含まれる。
1. 外交面での国務を統一的に管理し、対外関係を強化拡大するための政策及び措置を決定する。
2. 国際協定への調印、批准、又は参加などに関してベトナム社会主義共和国の名において意志決定するため国の大統領に提出し、政府の名において国際協定に調印、参加、批准するための手配を実行し、ベトナム社会主義共和国が調印国もしくは参加国となる国際協定の実施を管掌する。
3. 海外における国益及びベトナム人組織並びに人民の合法的利益を保護する。
4. 経済、科学、技術、文化、教育及び其の他の分野において外国及び国際組織との協力を推進することを目的に策定された具体的政策を決定し、その実施を管掌し、外交面における情報サービスを設定する。
5. 外国及び国際機関における外交団を組織化しその活動を管掌する。
第16条 国の行政面における政府の責務と権限には次のものが含まれる。
1. 各地方省及び中央直轄市の行政区画の新設、合併、分割もしくは行政区画境界線の再設定並びに特別行政区又は特別経済区の設定又は解除に関する問題の決定を得るために国会に提案し、各地方省又は中央直轄市より下級の行政区画の新設、合併、分割、もしくは行政区画境界線の再設定について決定する。
2. 中央から下級の草の根レベルに至る国家行政組織及び機関を組織化し、かつ統一的にそれらの活動を管掌し、国の行政システムにおける下級行政組織が上級行政組織の指導に従い、かつその決定事項を厳格に実施するのを保証する。
3. 政府機関の形成、合併、解散を決定し、各省レベル、政府機関、地方人民委員会管轄下の機関の責務、権限、組織及び業務を確定する。
4. 中央から下級草の根レベルに至る国家機関を担任する官吏を統一的に管掌し、社会主義たる国家に忠誠であり人民に心から盡す者として多識・有能な官吏を育成・訓練し、人事教育、雇用、配属及び給料、報賞、徴罰、退職、其の他公務員に係る政策を決定し、かつ村、町、区レベルを担当する公務員に係る具体的政策を確定し実施する。
第17条 地方省及び中央直轄市の人民評議会に対する政府による支援サービスの責務と権限には次のものが含まれる。
1. 憲法、国会の法及び決議、国会常任委員会の規則及び決議、大統領の命令及び決定、政府の決議及び布告及び首相の決定及び指示などの実施に当り人民評議会を指示・監督し、かつ人民評議が採択した決議事項の合法性を調査する。
2. 法に定められた人民評議会の責務及び機能が作動し得るような条件を創出し、地方政府の運営に関する政府の決議、布告及び決定事項及び首相による指令を地方省及び中央直轄市に送達し、人民評議会から寄せられた嘆願事項を処理し、人民評議会の行政管理能力を向上せしめ、かつ人民評議会のために物質的財政的諸条件を保証する。
第18条 法律上及び司法上の政府の責務権限には次のものが含まれる。
1. 国会に法案を提出かつ国会常任委員会に規則案を提出し、憲法に明示されているように、国会で採択した法及び決議、国会常任委員会が採択した規則及び決議、及び大統領が発する命令及び決定を実施するために速かに発布する。各省、省レベル機関、政府機関、全てのレベルの人民評議会及び人民委員会などが採択した全ての法令の一貫性を保証することが必要である。
2. 国家機関、経済組織、大衆組織、軍部隊及び人民が憲法、法、政府決定などを実施する際の指導・監督の措置を決定し、憲法及び国法に準拠して行動する必要性について人民一般の認識を促進するための宣伝・教育活動を組織化し指導する。
3. 人民の正当な権利・利益を保護するための措置を決定し、国及び社会全体の資産や利益の保護に貢献するため全ての人民が権利を行使し義務を完遂するための条件を創出する。
4. 司法事項の管理、弁護人の法的支援活動、判決の実行、公証サービス、人口登録、法律研究調査の確立・開発などを管理する。
5. 国家検査業務を組織化して指導し、人民による不服及び告発で政府管掌の範囲の事項を処理する。
第19条 次の主要課題及び問題について、政府は集団討議を実施して過半数票による決議方式にて決定する。
1. 政府の年次活動計画
2. 国会及び国会常任委員会に提出するに先立つ法案及び規則案
3. 国会に提出するための5カ年及び1年間の長期社会経済発展計画案、主要プロジェクト計画案、国家予算案、国家予算配分案、及び国庫収支決算書
4. 社会・経済発展、財政・通貨状況確定計画、国防、安全及び対外関係事項に関連する重要事項
5. 各省及び省レベル機関の設置、合併、解散などについて国会に提案し、地方省及び中央直轄市の行政区画の再調整、合併、分離、及び境界の調整を行い、特別行政区又は特別経済区の設置又は廃止、及び地方省並びに中央直轄市より下位の行政組織による行政区画の再調整、合併、分離、及び境界の調整を行う。
6. 政府に付属する機関の設立、合併、解散に係る決定。
7. 国会、国会常任委員会及び大統領に提出する政府報告。
第三章 首相の責務と権限
第20条 首相は次の責務と権限をもつ。
1. 政府の活動、政府職員、政府に属する機関の長、各レベルの人民委員会議長を監督し、政府及び中央から草の根レベルに至る行政部門の活動を管理監督するための主要方針及び措置を決定し、政府職員及び地方省及び中央直轄市の人民委員会議長と共に活動システムを構築し、政府職員を指導しかつ協調し、省庁間又は政府付属機関、及び地方省及び中央直轄市の議長などとの間における各種問題に関する差異をなくし、国会、その常任委員会、大統領、政府及び首相の決定が各分野において実行されることを管理・監督する。
2. 政府の各会議を開催し、議長となる。
3. 省又は省レベル機関の設置・廃止を国会に推薦し、副首相、大臣又は省レベル機関の長に関する任命、解任、又は解職について国会に、国会が休会中は国会常任委員会に批准を依頼する。
4. 各分野の主要問題解決に当り、臨時又は常設の審議会又は委員会を設置して首相の判断を支援し、指針を提供し、及び協調を行う。
5. 副大臣及び同等の地位の者を任命、解任、又は解職し、地方省及び中央直轄市の人民委員会のメンバーの選挙結果を批准し、地方省及び中央直轄市の人民委員会委員長又は副委員長を解任、配置転換、又は解職し、省市人民委員会の他のメンバーを解任又は解職する決定を承認する。
6. 就業方式向上の措置を計り、行政機構を完成し、規律厳守を推進し、国家機関及び職員の間における汚職、官僚制、贅沢、権威主義など無益な現象には断固反対する。
7. 憲法、法、其の他国家の上部機関による文書と相違する如き大臣、省レベル機関の、又は政府附属組織の長による決定、指針、通達の廃止又は撤回、並びに地方省及び中央直轄市人民委員会又はその委員会の決定及び指針の廃止又は撤回。
8. 憲法、法、又は国の上部機関による文書に相違する地方省及び中央直轄市の人民評議会の決議実施を中止させ、同時に国会常任委員会にこれら文書の廃止を提言する。
9. 法に準じて協会及び非政府組織の設立・運営の認可を与える。
10. 国会に対する政府報の内容に基く各種重要事項を人民に報告するシステムを実施し、国会議員の質問には政府に代って回答し、マスメディア機関に声明文を発表する。
第21条 首相は政府の決議及び布告に署名し、これらを実施するための決定文、指令書、指針を全ての部門、地方、及び草の根に至るまでに発布する。政府の決議及び布告、かつ首相の決定及び指針は全国規模にて実施されなければならない。
第四章 省及び省レベル機関
第22条 省及び省レベル機関は政府機関とし、その機能は全国規模で関係部門もしくは領域に対する国家管理を提供することにある。
第23条 大臣及び省レベル機関の長は次の責務と権限をもつ。
1. 関連部門又は業務領域の長期計画−即ち5カ年計画又は年次計画−を政府に提出し、全国レベルにて計画実行のための組織化及び監督を行う。
2. 政府の指示にもとづいて法案、規則案、その他の計画案を策定する。
3. 科学的研究計画の実施及び科学・技術向上を組織化し、監督し、各省が管掌する部門での経済的科学的規準、規則、様態及び規範を決定する。
4. 関連部門、業務領域又は組織が関係する国際協定の調印、参加、批准について政府に報告し、国際協力計画又は政府が発表した国際条約の実施を監督する。
5. 政府が規定した関連部門及び業務領域において運営機構を組織化し、関連部門及び業務領域に関する事項での地方人民委員会に係る国家管理業務図表の提案に政府承認を得るために提出し、副大臣又は同等の地位の者の任命、解任、解職を首相に示唆し、局長、局次長及び同等の地位の者の任命、解任、解職を首相に示唆し、国の全般政策に基き管掌下の公務員の訓練、補充、雇用、給料、推賞、報賞、懲戒行為、退職、その他の政策に関する業務を監督し実施する。
6. 関連部門及び業務領域のサービス及び事業組織に対して国家管理を行い、法の規定に従い各生産及び事業に対して自主運営の権利を保証し、関連各部門の責任の下にある各領域の公共資産の効率的活用を保証する。
7. 関連部門又は業務領域に属する非政府経済及びサービス組織に対して国家管理を提供する。
8. 配分を受けた予算を管理し執行を監督する。
9. 国会又は国会常任委員会の要請にもとづき当該省の報告を国会又は国会常任委員会に提出し、国会議員が寄せる質問に回答する。
10. 首相から委任された他の任務を遂行する。
種々の職責を管掌する大臣の責務・権限は政府が確定する。
第24条 憲法、法、国会決議、国会常任委員会の命令及び決議、大統領の命令及び決定、及び政府及び首相による各種文書にもとづき、各省大臣又は省レベル機関の長は決定、指令、通達を公布し、各部門、地方及び部署によるこれら文書の実施につき指針及び監督を行う。各省大臣又は省レベル機関の長が公布する当該付属部門又は業務領域での国家管理に係る全ての決定、指令及び通達は全国規模で発効するものとする。
第25条 各省大臣及び省レベル機関の長は、当該省、省レベル機関、及び政府機関が、各部門の管轄下の業務領域の業務を実施するに当り指導・監督を与えるものとする。各省大臣、省レベル機関の長は、他省の大臣又は他の省レベル機関又は政府機関の長に対して、国の法令に相違する後者による規定の実施保留又は取り下げ、又は前者の責任部門又は業務領域に係る後者による規定の実施保留又は取り下げを示唆する権利を有する。この示唆事項に同意が得られない場合は、その事項は首相の決断を得るために上呈されるものとする。
第26条 各省大臣及び省レベル機関の長は地方省及び中央直轄市の人民評議委員により採択された決議の実施を保留するよう首相に提案する権限を有す。但し、当該部門又は業務領域に関係する国、各省、又は省レベル機関の法令に相違すると見做された場合とする。
第27条 各省大臣及び省レベル機関の長は全てのレベルの人民委員会による関連部門又は業務領域に関係する業務を実行するに当り監督するものとする。各省大臣及び省レベル機関の長は地方省又は中央直轄市の人民委員会委員長が採択した規則の実施を保留又は首相にこれら規則の廃止を提案する権利を有する。但し関連する部門又は業務領域を管掌する各省大臣又は省レベル機関の長が採択した法令に相違すると見做された場合とする。その場合、特定の行為を保留した決定に対しては責任をもつものとする。特定の行為と各省大臣又は省レベル機関の長が保留したことに地方省及び中央直轄市の人民委員会が同意しない場合は、これらの決定は実施されるが同時に首相に意見具申する権利が認められている。
第28条 各省大臣及び省レベル機関の長は合同して政府及び首相に要請して省間通達により国家運営に関する問題を処理する義務をもつ。
第29条 各省大臣又は省レベル機関の長の補佐として、副大臣及び省レベル機関の次長は特定の業務を委任され、各省大臣又は省レベル機関の長に報告しなければならない。各省大臣又は省レベル機関の長が不在の場合は、副大臣又は省レベル機関の次長は各省又は省レベル機関の活動を監督する業務を行うものとする。
第30条 政府事務局は政府を支援する機能をもち、政府事務局長官と称する大臣が長となる。政府事務局の責務、権限、人事組織及び業務は政府が確定する。
第31条 国事を管掌する政府機関の長は、その関連部門及び業務領域は全国を含むものとし、本法第四章第22、23、25、26及び27の各条及び政府規則に規定した責務・権限をもつ。
第五章 運営手順と政府との業務関係
第32条 政府が遂行する業務は、集団責任、個人責任、首相並びに政府の各メンバーの権限などの共同システムに基礎を置く。
第33条 全般的には、政府の活動は次の形態をとる。
−政府会議:政府は月に1度の定例会議を開催する。
−首相は自身の意志又は政府メンバーの最低1/3の要請により臨時の政府会議を開催する。
第34条 政府のメンバーは政府会議にはその全てに出席する義務がある。政府会議の一部又は全部を欠席する場合は首相の承認を要す。首相は政府メンバーが政府会議に欠席することを了承できるが、その者の補佐を代理出席者に指名できる。必要な場合は、政府機関の長及び地方省及び中央直轄市人民委員会委員長が政府会議に招かれる。政府メンバー以外の参席者は意見を陳述できるが投票はできない。
第35条 本法第19条の下で重要事項を検討する会議では、投票結果が有効となるためには政府メンバー総員の過半数の同意を必要とする。投票結果が諾否同数の場合には首相が最終結果を投票するものとする。
第36条 国家の機密事項を含む文書を除き、政府、首相、大臣、省レベル機関の長又は政府機関の長が採択した文書は所定の期限以内に公布されベトナム社会主義共和国公報にて公表されなければならない。
第37条 首相は政府事務局担当大臣に広報の権限を委譲し、定期的に政府会議の内容、政府や首相の各種決定事項をマスメディアに周知せしめなければならない。
第38条 政府は大統領を政府会議に招き、大統領の権限に係る事項の決定について意向をたづねるものとする。政府は国籍問題審議会議長を政府会議に招き、少数民族関係政策の施行に係る検討を行うものとする。政府は大統領及び国会常任委員会に対し毎四半期及び半期毎に事業報告を提出しなければならない。国会が年央会議を開催する際には、政府の事業報告を国会議員に提出するものとする。
年末国会では、政府は国会に先立って事業報告をするものとする。国会常任委員会、国籍問題審議会又は他の国会委員会から要請ある場合、閣僚は出頭して説明及び必要書類を提出する責任をもつ。首相又は閣僚は国籍問題審議会及び他の国会委員会からの示唆事項に対しては、示唆受領の日から遅くとも15日内に回答する責任をもつ。首相又は閣僚は国会組織法第42条に規定のある国会議員の質問に対して回答する責任をもつ。
第39条 政府はその責務・権限を遂行するに当り、ベトナム祖国戦線、ベトナム労働総同盟及び他の大衆組織と協力するものとし、主要な政治的、経済的、社会的、保安、及び国防問題を実行する際にはベトナム祖国戦線、ベトナム労働総同盟及び他の大衆組織と協同して組織化するものとする。政府はベトナム祖国戦線、ベトナム労働総同盟及び他の大衆組織と協力して、それら機関の事業関係の特定規約を制定するものとする。政府は、ベトナム祖国戦線中央委員会幹部会議長、ベトナム労働総同盟会長、その他各大衆組織の指導者を、それらに関連する問題が討議される政府会議に招くものとする。政府は、ベトナム祖国戦線、ベトナム労働総同盟、その他の大衆組織に対して、社会経済状況及び政府の主要政策決定について定期的に通報するものとする。政府は法案、規則案、決議案、決定案を作成時には、ベトナム祖国戦線、ベトナム労働総同盟及び其の他の大衆組織にこれらの字本を提供して、意見を聴するものとする。ベトナム祖国戦線、ベトナム労働総同盟及び他の大衆組織が人民による行政管理を確立・強化、政府の政策・方針の実施を監督、かつ国家機関、公職に選ばれた者、公務員、政府公職者の業務を監督するために人民を励まし組織化するための良好な条件を政府は創出するものとする。政府・閣僚はベトナム祖国戦線、ベトナム労働総同盟及び他の大衆組織による示唆事項を検討、処理及び回答する責任をもつ。
第40条 政府は、社会経済の各目標及び国の政策や方針を達成するために、犯罪防止と対策、国家規律及び社会秩序の維持などの闘いに際し、最高人民裁判所及び最高人民検察院と協力するものとする。政府は最高人民裁判所長官及び最高人民検察院院長を関連問題を討議する政府会議に招くものとする。
第六章 実施条項
第41条 本法は1981年7月4日付閣僚評議会組織法に優先する。本法と相違する全ての既存法令は廃止とする。
第42条 政府は本法施行のための詳細規定を公布するものとする。
(テキスト終わり)