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シェイフ=ナシールッディーン=マフムード(Shaikh Nasir al-Din Mahmud)の墓で,ローシマネ=チラーゲ=ディッリー(Rushan-i Chiragh-i Dihli)の廟として知られており,チラーグ=デリー部落の西のはずれにある。附図.H-12
この墓建築は,本来は,ドームをいただく,外辺5.7メートルの,十二本柱からなる四角平面の建物で,おそらくは,第Ⅱ期に属するものであろう。しかし,後代にしばしば補修と増築が行なわれ,現在では,近代の廻廊が周囲をとり囲み,派手な色彩をほどこされて,外観は一変してしまっている。墓石をはじめとする内部もまた,後代の改変の結果である。ASIが紹介している19世紀後半の,墓石と欄干の献納を伝える碑文も,現在では,すでに失われてしまっている。第Ⅲ期。
東研.Ⅷ-78,ASI.Ⅲ-221

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