DAI KA MAHAL

 中央の墓建築は、高いドームを頂く四角平面の建造物で、ドームの基部は八角形をなし、それぞれの角に小塔を備え、各面には大きな文様が施されている。東側に二重アーチの正面入口を開いているが、上部の円形文様や周辺の小さながんが目立って風格を添えている。室内のスクインチの造りも天井との間の16面のアーチ形の文様も他に例を見ない特徴を備えており、数多くの円形文様とともに目立っている。間口五間、奥行二間の西側のモスクは墓建築のそれを小さくしたようなドームを二つ残して崩落が著しいが、アーチ形のがんで飾られた中央のミフラーブを中心に左右に二つずつのミフラーブを残している。
 墓建築とモスクとを併せ持つこの遺跡のさまざまな部分には、マールワの建造物の構造と様式やとくに文様などはさまざまな点でデカンに残る諸建築に共通する点があり、これらの地域の間の交渉を裏付けるものとして指摘されている。この建造物の創建の時期は、次の遺跡とともに、16世紀に属するものと推定されている。(荒松雄)

 

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