LAT -KI MASJID

 

 このモスクも、カマル・モゥラー・マスジッドと同じ、広い中庭を囲むかたちの西側礼拝室と他の三面の回廊部からなっていて、ダハルとマーンドゥーに残る15世紀初頭に造営されたモスクによく似ている。このモスクは、現存する刻文の内容から807AH年(1404/5)にディラーワル・ハーンによって造営されたものと思われる。ただ、このモスクでとくに重要なのは東側に設けられているドームを頂く四角平面のダルワーザ(門)で、その堂々とした構造と様式とはダハルとマーンドゥーに残る初期のモスクの中でも著しく目立つものといえよう。(荒松雄)

 ディラワール・ハーン・ゴーリーがラージ・マルタンド宮殿と呼ばれたラージャ・ボージャの宮殿をモスクへと転用した建築である。モスクの東門の外に6メートルほどの鉄柱が残り、ボージャの戦勝柱、あるいは松明の台であったとされるもので、ラート(鉄柱)と呼ばれている。(深見奈緒子)


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