東洋文化研究所の自己点検・評価

2015年度の自己点検・評価

1. 研究所の活動全体についての自己点検・評価(6年に一度)。
2. 研究所の准教授が教授に昇任する際の業績評価ならびに昇任理由
3. 研究所の教授が55歳となった年度の 業績の総括、本人の自己点検・評価、評価委員会による評価
4. その他

 


3.研究所の教授が55歳となった年度に、それまでの業績を総括し、今後の展望を語る会合を持ち、本人の自己点検・評価と評価委員会による評価を公表します。

園田 茂人 教授 (2016.2.4付)


研究履歴と今後10年の研究計画

 本 文 

研究履歴と今後10年の研究計画

新世代アジア研究部門 園田 茂人

【研究履歴】

  園田は、富永健一・東京大学教授の薫陶を受け、社会移動研究や社会変動論、組織論といった領域での社会学的研究に関する基礎的素養を受け、他方でみずから中国を含むアジアへの知的関心を広げつつ、グローバル化という大きな潮流から求められる社会学的調査研究、特に中国を中心にした東アジアをフィールドとして積極的に進めてきた。これらの研究群を大別すれば、以下の3つの領域で研究してきたといえる。

  第一に、中国を対象とした社会階層・移動に関する研究。長く中国では階級・階層問題は政治的に敏感な問題とされ、実証的研究は遅れてきたが、園田は、中国の国内外に先駆け、1997年から99年にかけ、中国の四都市(天津、重慶、上海、広州)で階層調査を実施した。その後、2005年に第二次、2015年に第三次の調査をそれぞれ実施し、三時点の時系列データを獲得している。

  また、農村から都市への移動が盛んであることから、外来人口をターゲットに、2004年と2009年の二時点で、上記都市調査同様、天津の同一調査地点で調査を実施した。外来人口の受け入れ先である天津でも都市住民を対象にした同種の調査をしており、世界的にもユニークな調査データとなっている。これらのデータを用いた成果には、『現代中国の階層変動』(園田茂人編,2001,中央大学出版部)、『不平等国家 中国』(2008,中公新書)、「社会的安定:『中国的特徴を持つ』格差社会の誕生?」(毛里和子・園田茂人編,2012,『中国問題 キーワードで読み解く』,東京大学出版会)などがある。

  第二に、日本企業の国際展開、とりわけアジアへの進出に関する研究。1991年から92年にかけて、アジアの日系企業で働く現地従業員を対象にした比較社会学的研究に従事してからというもの、その15年後の変化を追った調査、アジアの現地法人で勤務した経験をもつ日本人ビジネスマンを対象にしたインタビュー調査、中国に進出した日本、韓国、台湾の企業の比較調査などを主導してきた。従来の社会学的研究では、日本国内にやってきた外国人労働者を対象にしたものがほとんどで、同種の研究は経営学からのものがほとんどであったことから、その性質がユニークなものであることが理解できる。

  調査テーマは、現地化、リスク対応、駐在員の異文化適応などさまざまだが、これらの研究成果は、『アジアからの視線』(今田高俊・園田茂人編,1995,東京大学出版会)、『証言・日中合弁』(園田茂人編,1998,大修館書店)、『日本企業アジアへ』(2001,有斐閣)、『チャイナ・リスクといかに向きあうか:日韓台の企業の挑戦』(園田茂人・蕭新煌編,2016,東京大学出版会(予定))などとして結実している。

  第三に、アジア規模での社会調査データの構築と、これをもとにした比較社会学的研究。上記のように、階級・階層や企業の国際展開をめぐっても国際比較を展開しているが、それ以外にも、猪口孝教授が主導したアジアバロメーター(2003-2008)プロジェクトに参加し、その統合データ作成に伴う各種作業や、アジア学生調査(第一波:2008年、第二波2013年)の実施に伴う各種作業に従事。アジアの若手研究者を広く招聘し、従来の社会学的研究では少なかったアジア間比較を推進している。その具体的成果としては、『勃興する東アジアの中産階級』(園田茂人編,2012,勁草書房)、『リスクの中の東アジア』(園田茂人編,2013,勁草書房)、『連携と離反の東アジア』(園田茂人編,2015,勁草書房)などがある。

  それ以外にも、中国の政治・社会を日本の初心者に理解してもらうための教科書の編集や、社会・文化の側面から見た日中関係史研究の論文集の編集など、研究成果を広く社会へ還元する試みを行っている。


【今後10年の研究計画】

  多くの国際的な共同研究は、知的潮流の変化や研究パートナーの意向などによって、予想以上に進んだり進まなかったりするため、正直、計画は立てにくい。個人的な願望としては、特に第三カテゴリーの研究をアジアの諸大学と連携し、教育にも落とし込みながら進めていきたいと考えている。特にアジア学生調査については、研究ばかりか教育での効果が大きいことが確かめられており、アジア域内での社会学的共同研究・共同教育を進めるためにも、残りの研究者人生を賭けていきたい。

  他方で、今までの研究成果を徐々に英語で発信し、日本の中国研究の水準を世界的に知らしむる努力をしていきたい。そのためには、研究成果の英語化もさることながら、(1)園田が作ってきたデータをwebsiteなどで広く世界に知らしめ、共同研究を進める、(2)今まで以上に国際ワークショップ・国際会議を主催し、海外の知的関心を喚起するようにする、といった作業を並行させていく必要があるだろう。

 


業績評価

 本 文 

園田茂人教授の業績評価

  評価委員会は、2015年 12月 10日に開催された自己点検・評価セミナーでの園田教授の報告を聞き、本研究所着任(2009年)後の氏の主要活動を検討した結果、園田教授が研究、教育、所内・学内外における各種活動の各分野において東洋文化研究所の教授として十分な業績を挙げており、今後も活躍が期待できることを確認した。
  以下にその概要を記す。

1.研究活動の評価
  本研究所着任後の約 6年半の間に、共著書1点、編著 8点、共編著1点、論文 38点(うち共著 3点、中文 3点、英文 6点)、共訳書1点、報告書 5点、書評 5点、随筆・事典項目など 26点を公開し、国際学会などでの研究報告は84回を数える。
  本研究所着任後、東洋学研究情報センターでは 6つの機関推進プロジェクト・公募プロジェクトのマネジメントを行ったが、上記研究業績の中には、これらのプロジェクトの成果も多く含まれる。特筆すべきは、2010年度から12年度にかけての3年間、日本学術振興会のアジア・アフリカ学術基盤形成事業の支援を受け、上記センターで「アジア比較社会研究のフロンティア」と題するプロジェクトを実施したことである。同プロジェクトでは105件の報告がなされ、中央研究院社会学研究所、中国社会科学院社会学研究所、香港大学社会学系、国立シンガポール大学社会学部などと連携して多くの啓蒙活動を行った。
  上記プロジェクト以外にも、科研費 5件(うち申請者 3件)、民間財団での研究助成 2件、合計 5,290万円の研究費を獲得したが、これは人文社会系研究者一個人の研究費獲得額としてはきわめて高い。
  着任後、本研究所で受入れた訪問研究員は合計 8名である。

2.教育活動の評価
  園田教授は、現在、学際情報学府の専攻長となっているが(本研究所からの流動教員で専攻長を務めたのは園田教授が最初である)、2009年に着任後、流動教員として学際情報学府アジア情報社会(ITASIA)コースの運営・発展に努め、2010年から 14年までコース長を務めた。同コースは、情報学環と本研究所によって共同運営されているが、園田教授の貢献もあり、コースは順調に発展している。また園田教授は 2010年から 3年間、日本学術振興会若手研究者海外派遣事業・組織的な若手研究者等海外派遣プログラム「『アジア・グローバリゼーション・スタディズ』若手研究者育成プログラム」の申請書執筆から運営までに関与し、多くの学生を海外に送り込んだ。
  それ以外にも、リーディング大学院プログラム「多文化共生統合人間学(IHS)」プログラムの立ち上げ・運営で中核的な役割を果たし、現在も副プログラム・コーディネーターを務めている(本郷オフィスのオフィス長を兼ねる)。また本学の学部教育で最初の全学プログラムである GLP(Global Leadership Program)も立ち上げから関与し(2012年からグローバルリーダー・育成推進室設置準備委員会、2014年からグローバルリーダー推進室の室員を務める)、GEfIL実践研究で「ダイバシティ」を運営する主幹メンターとなっている。2013年からは総合文化研究所附属国際日本研究教育機構を併任し、PEAKプログラムでの授業運営にも参加している。
  ITASIAを基盤に、国際本部と連携しながらアジアの有力大学との合同サマープログラムを開発し、台湾大学(2012年~)、香港大学(2013年~)、ソウル大学(2015年~)、北京大学(2015年~)との合同サマープログラムを計画・運営した実績を持つ。通常の学生指導以外にも、ソウル大学・北京大学との合同 E授業、香港大学やフィリピン大学、ベルリン自由大学との合同セミナーなど、多くの革新的教育プログラムを実施している。
  2009年から、駒場での全学自由研究ゼミナール、人文社会系大学院での社会学関係の授業、経済学研究科開講の「日中関係」など、英語以外での授業も担当している。2012年から警察大学校で毎年 2回「中国事情」を教えており、2014年には名古屋大学での集中講義を行っている。

3.所内、学内各種委員会などにおける活動
  園田教授は所内・学内において、精力的に働いている。
  特筆すべきは国際本部での働きで、2012年からグローバルキャンパス構想推進室の室員となってからというもの、本学における全学交換プログラム(USTEP)の充実や留学生受け入れ態勢の整備、国際短期プログラムの充実に貢献している。2013年から15年までの 2年間、国際本部内の国際センター(全学交換学生の受け入れ機関)の副センター長を務め、USETPの運営の基礎を作った。また 2014年から始まるスーパーグローバル大学創生支援事業採択プロジェクト「東京大学グローバルキャンパスモデルの構築」の申請書段階から関与し、2015年時点で国際本部副本部長(総長特任補佐)として同プロジェクトばかりか、全学規模での研究教育の国際化に貢献している。
  本研究所との関係では、2013年の国際総合日本学(GJS)の研究部門の立ち上げにも参加し、国際本部と連携しながら、現在も各種作業に従事している。
  学外では、日本学術振興会では多くの審査業務に関わり、2010年に「科学研究費補助金審査委員・平成 22年度表彰者」となった。また松下国際財団、国際交流基金、科学技術振興機構などでも審査業務に関わった。2011年から日本学術会議の連携会員となり、2012年からは人事院国家公務員採用試験・審査・調整担当試験専門委員となり、現在に至っている。

以上


<参考資料:園田茂人教授の主要研究業績>

2009年東文研着任以降の研究業績

* 国際雑誌・編集

[1] Journal of China in Comparative Perspective (International Consulation Board: 2011-)
[2] 中国社会与中国研究(編集顧問:2012-)
[3] Issues and Studies (Advisory Board: 2015-)

* 共著(共同討論・分担執筆したもの)

[1] 2010年6月18日 『叢書中国的問題群8 教育は不平等を克服できるか』(新保敦子との共著)岩波書店/韓国語版(2013年).

* 編著

[2] 2010年12月1日 『NIHU現代中国早稲田研究拠点研究シリーズ3 天津市定点観測調査(1997-2010):単純集計結果にみる時系列変化とその解釈』早稲田大学現代中国研究所.
[3] 2012年3月30日 『勃興する東アジアの中産階級:アジア比較社会研究のフロンティアⅠ』勁草書房.
[4] 2012年9月29日 『日中関係史1972-2012 Ⅲ 社会・文化』東京大学出版会.
[5] 2013年3月30日 『リスクの中の東アジア:アジア比較社会研究のフロンティアⅡ』勁草書房.
[6] 2013年5月30日 『はじめて出会う中国』有斐閣.
[7] 2014年3月25日 『日中関係史 1972-2012 Ⅳ 民間』東京大学出版会.
[8] 2014年7月 『日中关系40年史(1972-2012)』Ⅲ社会·文化卷(马静·周颖昕译),Ⅳ民间卷(王禹·韦和平译) 社会科学文献出版社.
[9] 2015年3月30日 『連携と離反の東アジア:アジア比較社会研究のフロンティアⅢ』勁草書房.

* 共編著

[10] 2012年9月27日 『中国問題:キーワードで読み解く』(毛里和子との共編)東京大学出版会(韓国語訳=2015年).

* 共著(他者の編集に寄稿したもの)

[11] 2009年4月『比較視野下的中産階級形成:過程、影響以及社会経済后果』(「亜洲儒家社会両種類型的城市新中産階級:2006年亜洲民主調査数据及其意義分析」291~304ページ)李春玲編,社会科学文献出版社.
[12] 2009年5月30日 『アジアバロメーター』(「第5章 シンガポール:柔らかな権威主義下におけるグローバル化」155~179ページ)猪口孝編・閔淑訳、小花(韓国語)
[13] 2009年8月25日 『ナショナリズム論・入門』(「第7章 現代中国のナショナリズム:その過激化の論理と力学」175~193ページ)大澤真幸・姜尚中編,有斐閣.
[14] 2010年3月10日『人材獲得競争:世界の頭脳をどう生かすか!』(「アジアの頭脳を獲得するために何をすべきか:2008年アジア学生調査からの戦略的知見」 97~110ページ)竹内宏・末廣昭・藤村博之編,学生社.
[15] 2011年7月25日 『中国経済の成長持続性:促進要因と抑制要因の分析』(「人の移動と社会の安定性:天津市におけるサーヴェイ調査からのアプローチ」 29~49ページ)渡辺利夫+21世紀政策研究所監修、朱炎編、勁草書房.
[16] 2011年10月25日 「中国『社会』の10年後」『中国の10年後――65のリスクと可能性』高原明生・大橋英夫・園田茂人・ 茅原郁生・明日香壽川・柴田明夫監修,講談社.
[17] 2013年5月10日 『社会学ワンダーランド』(「常識を抉る方法としての比較:現代中国を眺めながら」 147~170ページ)山本泰・佐藤健二・佐藤俊樹編,新世社.
[18] 2013年7月15日 『グローバリゼーションと社会学―モダニティ・グローバリティ・社会的公正』(「グローバリゼーションからアジア社会学へ」77~92ページ)宮島喬・舩橋晴俊・友枝敏雄・遠藤薫編,ミネルヴァ書房.
[19] 2013年12月 Chinese Middle Classes: China, Taiwan, Macao and Hong Kong (“The Emergence of Middle Classes in Today’s Urban China:Will They Contribute to Democratization in China?,” pp. 234-248), Michael Hsiao Hsin-Huang ed., Routledge.
[20] 2014年 Society Building: A China Model of Social Development (“Can Singapore Model be a Model for China? Some Insights from the Data Analysis of the AsiaBarometer Survey”, pp. 81-90) , Xiangqun Chang ed., Cambridge Scholars Publishing.
[21] 2014年Border Crossing in Greater China: Production, Community and Identity (“Establishing guanxi in Chinese market: Comparative analysis of Japanese, Korean, and Taiwanese expatriates in mainland China”, pp. 77-90), Jenn-Hwan Wang ed., Routledge.
[22] 2014年11月21日 『東大塾 社会人のための現代中国講義』(「社会の変化:和諧社会実現の理想と現実」237~261ページ)高原明生・丸川知雄・伊藤亜聖編,東京大学出版会.

* 共訳書

[23] 2011年10月27日 『北京コンセンサス――中国流が世界を動かす?』園田茂人・加茂具樹訳 ,岩波書店[Stefan Halper].

* 学術論文

[1] 2009年4月30日「中国社会における流動性の高まりとその国内/国際的インパクト」『アジア研究』第55巻第2号,10~22ページ.
[2] 2009年6月1日「格差問題の影が忍び寄る都市中間層の憂鬱」『中央公論』6月号,46~53ページ.
[3] 2009年9月 “Emergence of Homogeneous Social Class?: Commonalities and Differences of the New Middle Class in Globalizing East Asia“ Journal of Contemporary Eastern Asia, Vol.8, No.2, pp.1-14, Austrian Association of East Asian Studies.
[4] 2009年12月31日「食文化の変化にみる東アジアのグローバル化:アジアバロメーターのデータ分析から』」『社会学評論』第60巻第3号,396~414ページ.
[5] 2010年2月1日 「『階級政治』なき格差拡大という逆説」毛里和子編『NIHU現代中国早稲田大学拠点WICCS研究シリーズ1 日中学術討論会:中国ポスト改革開放30年を考える』早稲田大学現代中国研究所,59~70ページ.
[6] 2010年7月31日 「現代中国における格差の位相」『中国-社会と文化』第25号,5~17ページ,中国社会文化学会
[7] 2010年10月 “Emergence of Midldle Classes in Today’s Urban China: Will They Contribute to Democratization in China?” International Journal of China Studies Special Issue: China in Transition: Social Change in the Age of Reform, Vol.1, No.2, Institute of China Studies, University of Malaya, pp.351-369.
[8] 2011年4月1日 「全球(グローバル)化という中国的(ローカルな)経験」『学術の動向』第16巻第4号、19~27ページ.
[9] 2011年4月6日 「アジア・バロメーター:その意欲的な調査がめざしてきたもの」『社会と調査』第6号、100ページ.
[10] 2011年11月1日 「中国城市“中産階級意識”社会的出現:基於天津市跨時分析(1997~2008)」『中国研究』第11・12号、143~151ページ、社会科学文献出版社.
[11] 2011年11月25日 「世論調査にみる日中相互イメージ」『外交』Vol.10、50~53ページ.
[12] 2012年2月1日 「日本社会のガラパゴス化を考える」(末廣昭との共著)『学術の動向』第17巻第2号、60~65ページ.
[13] 2012年4月13日 「社会――調和社会建設の試みとその帰結」『国際問題』4月号、27~37ページ.
[14] 2012年9月15日 「なぜ中国の中間層に関心が集まるのか」『アジ研ワールド・トレンド』9月号、4~5ページ.
[15] 2012年11月25日 「対中ビジネス人材の戦略を問う(1):現地人管理職の力を引き出すために」『日中経協ジャーナル』12月号、24~27ページ.
[16] 2012年12月25日 「対中ビジネス人材の戦略を問う(2):日本人駐在員育成の理想と現実」『日中経協ジャーナル』1月号、24~27ページ.
[17] 2013年3月31日 「佐々木先生、中国研究、そして社会学――ある共同研究者による追憶」『社会学雑誌』第30号、22~36ページ.
[18] 2013年6月20日 「アジア日系企業における現地従業員の『まなざし』:時系列分析による知見から」(岸保行との共著)『組織科学』Vol. 46, No.4、19~28ページ.
[19] 2014年 「社会稳定与“有中国特色”差别社会的诞生」(欧文东译)『日本当代中国研究 2013』
[20] 2014年 「台頭する中国市場への異なる対応?:派遣駐在員の「関係」構築にみる日韓比較」「ポスト世界金融危機の北東アジアと日韓関係」報告書)
[21] 2014年4月1日 「中国の台頭はアジアに何をもたらしたかーアジア学生調査第2波調査・概要報告」『アジア時報』4月号、36~57ページ.
[22] 2014年8月29日 “A Comparative Fieldwork Study on the Korean, Japanese, and Taiwanese Multinational Managers as a Significant Factor of Global Corporate Competition in China” (With Hong-Keun Jang and Joon-Shik Park), Korean Regional Sociology, Vol. 15, No.3, pp. 155-195
[23] 2015年3月31日 “Chronology of 30 Years of Japanese Multinationals in China” 『アジア研究』第60 巻第2号,3~15ページ.
[24] 2015年3月31日 「中国の台頭は脅威か、チャンスか―アジア学生調査第2波調査の結果を読み解く―」関西大学経済・政治研究所『セミナー年報』2014年,179~194ページ.
[25] 2015年3月 「社会穏定与“有中国特色”格差社会的誕生」日本人間文化研究機構現代中国区域研究項目編『当代日本中国研究 第四輯 歴史・社会』社会科学文献出版社,241-257ページ.
[26] 2015, “Meeting Report: Roundtable Discussion at the UICC World Cancer Congress: Looking Toward the Realization of Universal Health Coverage for Cancer in Asia,” Hideyuki Akaza, Norie Kawahara, Shinjiro Nozaki, Shigeto Sonoda, Takashi Fukuda, Eduardo Cazap, Edward L. Trimble, Jae Kyung Roh, Xishan Hao, Asian Pacific Journal of Cancer Prevenation, vol. 16, pp.1-8.

* 報告書

[1] 2010年2月 『「中国」と向き合って:日韓台対中進出企業の現地化プロセスに関する比較社会学的研究(平成21年度科学研究費補助金(基盤研究(B)海外学術調査)論文集)』
[2] 2011年2月 『日本とアジアを繋ぐ:アジア駐在経験をもつ日本人ビジネスマンのライフヒストリー Ⅰ』 1~118ページ.
[3] 2011年3月 『台頭する中産階級とその政治的・社会的インパクト:中印露比較研究(平成21年度~平成22年度科学研究費補助金(新学術領域研究)成果報告書)』1~117ページ.
[4] 2013年2月 『「中国」と向き合って:日韓台対中進出企業の現地化プロセスに関する比較社会学的研究(平成21年度~平成24年度科学研究費補助金(基盤研究(B)海外学術調査)成果報告書)』1~219ページ.
[5] 2013年3月 「調和社会建設は挫折したのか?:天津定点観測調査データの時系列的分析から」高原明生編『「調和社会の政治学:調和的な発展政策の形成と執行の総合的研究(平成22年度~平成24年度科学研究費補助金(基盤研究(A)成果報告書)』,127~147ページ.

* 書評

[1] 2011年10月25日 大橋史恵著『現代中国の移住家事労働者』『日本労働研究雑誌』第616号,96~99ページ,労働政策研究・研修機構.
[2] 2011年12月5日 加藤隆則著『中国社会の見えない掟:潜規則とは何か』『東方』第370号,28~31ページ,東方書店.
[3] 2012年10月12日 毛里和子・松戸庸子編『陳情:中国社会の底辺から』『週刊読書人』第8面.
[4] 2012年11月11日 「ニュースの本棚:中国の今後」『朝日新聞』
[5] 2014年7月 Minglu Chen, Tiger Girls: Women and Enterprises in the People’s Republic of China, The China Journal, No.72, pp.164-165.

* その他(随筆、字典項目、コメントなど)

[1] 2009年7月23日 「ソフトパワー:日中韓は互いを結ぶ努力を」『朝日新聞』
[2] 2009年「現代中国の階層変動を追いかけて」『科研費NEWS』No.4、5ページ.
[3] 2010年7月12日 「階層化する中国のゆくえ」『無限大』127号、74~80ページ.
[4] 2011年1月7日「<オピニオン>中国とどう付き合うか:基本原則貫くべきだった」『産経新聞』6面.
[5] 2011年2月26日 「INTERVIEW 面子が立つか立たないか:それが付き合い方の基本」『週刊 東洋経済:中国語特集』70~71ページ.
[6] 2011年2月28日 「日本人学生、留学生との競争 萎縮」『日本経済新聞』27面.
[7] 2011年4月 5 日 「アンケート 東大教師が新入生にすすめる本」『UP』4月号、18ページ.
[8] 2011年9月1日 「『不平等国家 中国』、その後」『アジア時報』9月号、36~71ページ.
[9] 2011年9月30日 「『アジア比較研究のフロンティア』事始め」『明日の東洋学』26号、2~4ページ.
[10] 2012年5月20日 「中華」「華僑」「文化大革命」大澤真幸他編『現代社会学大事典』弘文堂.
[11] 2012年11月5日 「『文化イベント』にみる日中関係四〇年」『UP』11月号、28~34ページ.
[12] 2012年11月15日 「海図なき日中関係の時代にあって」『パブリッシャーズ・レビュー』第10号6面.
[13] 2013年5月27日 「「日本人の内向き志向」を思う」『淡青評論』1439号
[14] 2013年10月1日 「まだ来ぬ政治の時代と中国理解」『書斎の窓』10月号、75~79ページ.
[15] 2013年10月31日 「新しいアジア像構築の試み―アジア・バロメーターの再分析プロジェクト」『明日の東洋学』30号、8~10ページ.
[16] 2014年2月1日 「『社会爆発仮説』をめぐって」『東亜』2月号、2~3ページ.
[17] 2014年2月10日 「注目される『動く中国人』の役割」『毎日新聞』東京本社版夕刊・文化面.
[18] 2014年5月1日 「中国の台頭をめぐる内外の温度差」『東亜』5月号、2~3ページ.
[19] 2014年6月18日 「『燕京学堂』と国際総合日本学」国際総合日本学HPエッセー
[20] 2014年8月1日 「燕京学堂と百賢亜洲研究院」『東亜』8月号、2~3ページ.
[21] 2013年1月31日(2014年7月31日)「アジアの『アジア認識図』」『アジア研究』第59巻・第1・2号、23~27ページ.
[22] 2014年11月1日 「『中国をどう見るか』という重要な課題」『東亜』11月号、2~3ページ.
[23] 2015年2月1日 「中国人エリート学生の意識調査にみる『中国』」『東亜』2月号、2~3ページ.
[24] 2015年5月1日 「第三次四都市調査の困難」『東亜』5月号、2~3ページ.
[25] 2015年8月1日 「『政府高信頼説』の謎を解く」『東亜』8月号、2~3ページ.
[26] 2015年11月1日 「軍事パレードと合同サマープログラム」『東亜』11月号、2~3ページ.

* 学会並びに社会における活動

[1] 2009年5月26日 “Emergence of Homogeneous Social Class?: Commonalities and Differences of New Middle Classes in Globalizing East Asia”, Speech at China in Comparative Perspective Network, London School of Economics and Political Science.
[2] 2009年5月28日 “Emergence of Homogeneous Social Groups?: Convergence and Divergence among Middle Classes in Globalizing East Asia,” International Conference on “International Trading and Financial Hubs in East and Southeast Asia: Rivalry and Completemenarity”, L’Ecole des Hautes Etudes en Sciences Sociales.
[3] 2009年6月25日 「天津定点観測調査(1997-2009)の概要」東洋文化研究所定例研究会(於東京大学)
[4] 2009年6月27日 「グローバル化するアジアにおける教育へのまなざし:アジア・バロメーターとアジア学生調査の知見から」日本比較教育学会「グローバリゼーションの中の『格差社会』と教育」(於東京学芸大学)
[5] 2009年7月8日/17日 「中国社会の構造と行動様式:中国市場における事業展開に向けて」(社)日本監査役協会定例講演会(於文京シビックホール大ホール)
[6] 2009年7月12日 「現代中国における『格差』の位相」中国社会文化学会シンポジウム「中国における『格差』:何が問われているのか」(於東京大学)
[7] 2009年7月21日 “Emergence of ‘Class Conscious’ Society in Urban China?: Chronological Analysis of Tianjin Survey, 1997-2008”.中国社会学会大会(於西安・陝西賓館)
[8] 2009年9月18日 「日本企業にとっての中国ビジネス文化;その歴史的変化と継続性を中心に」2009年成均館大学現代中国研究所国際シンポジウム(於成均館大学/キャンセル)
[9] 2009年10月19日 「『階級政治』なき格差拡大という逆説」日中学術討論会「ポスト改革開放30年を考える」(於早稲田大学)
[10] 2009年10月29日 “Changing Dietary Cultures and Impacts of Globalizations in East Asia:Some Research Findings of AsiaBarometer”東京大学・ソウル大学共同シンポジウム(於東京大学)
[11] 2009年11月2日 「都市環境と流動人口増加の『厄介な関係』天津都市調査(2004-09年)の知見から」復旦大学歴史地理研究中心・総合地球環境研究所「中国における都市化の進展と環境問題」シンポジウム(於復旦大学)
[12] 2009年11月6日 「アジアの新中間層」東方学会第59回全国会員総会シンポジウム「アジア・バロメーターの展開」(於東方学会)
[13] 2009年12月12日 “Different Perceptions of Social Inequality in China, India, and Russia: A Comparative Analysis of AsiaBarometer 2008”, International Symposium “Comparing the Politics of the Euroasian Regional Powers: China, Russia, India, and Turkey” (Hosei University)
[14] 2010年2月18日 「多面体としてのアジア?――アジアバロメーターにみる結婚・幸福」東文研シンポジウム『結婚と幸福にみるアジアのカタチ』(於東京大学)
[15] 2010年5月14日 “Challenges of Globalization and Locally Different Responses in Asia:
Some Research Findings of Asia Barometer” Summary Paper for International Symposium, “Media, Knowledge and Society in the 21st century Digital Asia”(University of Tokyo)
[16] 2010年5月15日 「新中間層はどのような特徴をもっているか」新潟県立大学公開シンポジウム「アジア・バロメーター」(於日本記者クラブ)
[17] 2010年5月22日 「アジア日系企業における現地従業員の『まなざし』:時系列分析による知見から」アジア政経学会東日本大会自由応募分科会『比較の中のアジア日系企業:社会学と経済学の対話』(於北海道大学スラブ研究センター)
[18] 2010年 6月21日 「東アジアにおける結婚と幸福の比較社会学」国際シンポジウム『東アジアの中の日本社会』(於台湾・国立中山大学日本研究センター)
[19] 2010年7月21日 “Emergence of Middle Classes in Today’s Urban China:Will They Contribute to Democratization in China?” International Symposium “China in Transition: Economic Reform and Social Change” Institute of China Studies, University of Malaya
[20] 2010年7月25日 “Different Perceptions of Social Inequality in China, India, and Russia: A Comparative Analysis of AsiaBarometer 2008” 中国社会学会大会(於ハルピン・華旗大飯店)
[21] 2010年10月15日 “Korean and Japanese Views on East Asian Community Building: Some Research Findings of Asia Student Survey, 2008”東京大学・ソウル大学社会学合同フォーラム(於ソウル大学校)
[22] 2010 年10月21日 “Emerging Socio-cultural Approaches to Asian Regional Integration Research” 東京大学・ソウル大学共同シンポジウム(於ソウル大学校)
[23] 2010年11月7日 「『全球化』という中国的経験」日本社会学会第83回大会・公開シンポジウム「グローバル化する世界:何を問うべきか」(於名古屋大学)
[24] 2010年12月18日 “Development of Japanese Sociology and Its Asian Connection” 1st Meeting on“History of Asian Sociologies: What are their Characteristics and Uniqueness?”(於高麗大学校)
[25] 2011年2月19日 「だから日本企業は苦戦する?」新潟国際情報大学・新潟日報社 連携講座「『異文化塾』 中国ー世界の工場から世界の市場へ」(於新潟国際情報大学)
[26] 2011年3月21日/24日 “Increasing Social Fluidity and Social Stability in Contemporary China” (社会学コロキアム、於翰林大学、東呉大学)
[27] 2011年3月29日 “From Localization to Regionalization?: New Challenges of Sociology in Asia in the Age of Globalization”(社会学ワークショップ、於ハワイ大学社会学部)
[28] 2011年4月1日 Chair: Panel 251 “Understanding Asian Societies through AsiaBarometer: Challenges of Comparative Quantitative Analyses”(於ハワイコンベンションセンター)
[29] 2011年5月1日 「台日企業大陸投資聯盟之心理基礎─以江蘇、上海台日企業於2001-2011之歴時分析」「台日商策略聯盟與拓展大陸内需市場:經驗、案例與實務」研討会(於国立政治大学)
[30] 2011年6月11日 「市民社会の台頭は何をもたらしたか?」日仏会館春秋講座「中国における市民社会の台頭」(於日仏会館)
[31] 2011年6月18日 「日本のガラパゴス化をどう捉えるか」「日本学術会議フォーラム アジア・太平洋地域におけるトランスナショナリズムの展開~社会科学からの展望~」(於日本学術会議講堂)
[32] 2011年7月15日 「『不平等国家 中国』、その後」アジア調査会第2回定例研究会(於毎日新聞社内・アジア調査会)
[33] 2011年7月26日 「流動性的増加是否会影響社会穏定?:依拠天津市民的調査数据而開展的考察」(於中国江西省南昌市)論文提出のみ
[34] 2011年10月13日 「城鄉遷移影響社會穏定? ―中國的個案研究― 」淡江「全球未來」人文系列演講(於淡江大学体育館SG316)
[35] 2011年10月13日 “Utilizing Different Social Capital in Different Social Settings: Comparative Analysis of Localization Process of Japanese, Korean, and Taiwanese Multinationals in mainland China, 2001-2010” 中國、臺灣與東亞社會資本研究系列演講活動(4)(於国立政治大学行政大樓七樓第三會議室)
[36] 2011年10月14日 “Local Worker’s Evaluation toward Japanese, Korean, and Taiwanese Companies: A Chronological Comparison” 面向中国:台、日、韓商在地化過程比較国際研討会(於東呉大学人文社会学院会議室D1005室)
[37] 2011年12月4日 「中国の都市中間層:その台頭がもたらす変化を読み解く」華人教授会第8回国際シンポジウム「中産階級の発展と中国社会のゆくえ」(於東京大学福武ホール)
[38] 2011年12月10日 「比較の視点から見た対中企業進出:日系・韓国系・台湾系企業における駐在員の特性変化にみる諸特徴」第二回JSPS中国同窓会大会·シンポジウム「地域の発展と先端技術」(於武漢・華中科学技術大学国際学術交流中心8号楼)
[39] 2011年12月16日 “Emerging Socio-cultural Approaches to Asian Regional Integration Research” 2nd Meeting on Asian Sociology: “Divergence and Convergence of Aisan Sociologies: Theoretical and Empirical Perspectives,” Institute of Sociology, Academia Sinica
[40] 2012年2月4日 「アジア13メガ都市を比較する:アジア・バロメーター2003-08の知見」東京大学生産研究所村松研「アジアの価値研究会」(東京大学生産研究所)
[41] 2012年3月13日 「アジア・エリート大学生の『夢』:グローバル時代の留学と就労」スルガ銀行d-laboスピーチ
[42] 2012年3月19日 “Is Grassroots Election A School for Democracy?: Chronological Analysis of Tianjin City Survey 2001-2010” 第3回IOS-IASA共同ワークショップ(中央研究院社会学研究所)
[43] 2012年3月23日 「国際社会学の観点からみたアジアビジネス展開の課題とその対応」組込みシステム産業振興機構第9回ビジネス交流サロン(リーガロイヤルNBC)
[44] 2012年4月17日 “Utilizing Different Social Capital in Different Social Settings: Comparative Analysis of Localization Process of Japanese, Korean, and Taiwanese Multinationals in mainland China, 2001-2010”(ソウル大学校アジアセンター・コロキアム)
[45] 2012年8月8日 “Can Singapore Model be a Model for China?: Some Insights from the Data Analysis of AsiaBarometer 2006,” The 5th International Forum for Contemporary Chinese Studies, “Contending Models for China’s Future Development: Society Building and Governance, School of Humanities and Social Sciences, Beijing University of Technology (出席取りやめ、報告書あり)
[46] 2012年9月5日 「中国人の心理と行動:広東ビジネスに深く入り込むために」『広東・香港:さらなる融合に向けて』ホテルオークラ曙の間(香港貿易発展局)
[47] 2012年9月13日 “Establishing Guanxi in Chinese Market: Comparative Analysis of Japanese, Korean, and Taiwanese Expatriates in mainland China,” Boarder Crossing in Greater China: Production, Community, and Identity (National Cheng-chi University)
[48] 2012年10月15日 「現地化戦略の異なるタイプ?:中国進出企業の日韓比較が示唆する現実」新潟大学経済学会用スピーチ(新潟大学経済学部)
[49] 2012年10月21日 「『北京コンセンサス』とアジア史の自己主張」[特別4]「世界システム論と中国現代思想――ジョヴァンニ・アリギの投げかける問い――」日本現代中国学会第62回全国学術大会(一橋大学)
[50] 2012年10月22日 「中国事情」警察大学校(以降、年に2度の講義として定着のため省略)
[51] 2012年10月25日 「アジア・エリート大学生の意識調査を通じた留学事情」青山学院大学アジア国際センター
[52] 2012年11月3日 “Globalization and Social Inequality in Sociological Textbooks: Views from East Asia// Introduction” 日本社会学会第85回大会・特別セッション(札幌学院大学)
[53] 2012年11月24日 "Contrasting Attitude toward Emerging Chinese Market?: A Comparative Analysis of Expatriate Management of Korean and Japanese Multinationals" 韓国・現代日本学会特別セッション「グローバル金融危機以後の韓国と日本」(中央郵逓局23階会議室)
[54] 2013年1月25日 “Comparing East Asian Multinationals in China: Challenges and Accomplishments,” Joint Workshop, New Directions in Comparative and Transnational Studies, Unversity of Duisburg-Essen, Faculty of Social Sciences, LF-Rotunda
[55] 2013年3月1日 “Comparing East Asian Multinationals in China,” IASA-IOS 4th Joint Workshop and AsiaBarometer Workshop 2013, Understanding Changing Faces of Asian Socieites, IASA, Unversity of Tokyo
[56] 2013年5月7日 “Is Asian Sociology Possible? : Challenges and Attainment of Three-year Project ’Frontier of Comparative Studies of Asian Societies’(FY2010-2012)” (ソウル大学校アジアセンター・コロキアム)
[57] 2013年6月7日 「謎だらけの中国:ある社会学的雑感」クローネ会定例講演会(東京大学法文一号館212室)
[58] 2013年6月15日 「アジアのアジア認識図」アジア政経学会設立60周年記念シンポジウム:アジア研究における「ボーダー」の意味とその変化(立教大学5号館1階5123教室)
[59] 2013年9月11日 「パネルディスカション:海洋国家日本の将来と関西」関西・大阪文化力会議2013「文化はアジアの平和に貢献するか」(大阪国際会議場)
[60] 2013年9月17日 「中国・アジア市場の特徴と拠点としての香港」関西日本香港協会:香港・中国ビジネスセミナー(大阪国際ビルディング17F)
[61] 2013年9月29日 “Comparing Citizen's Evaluation toward Environment Issues in Asian 13 Mega Cities: Some Research Findings of AsiaBarometer 2003-08,” New Tendency of Urban Transformation in East Asia: International Symposium(清華大学社会科学学院)
[62] 2013年10月28日「中国における階層変動と社会意識:ベトナムにおける社会意識研究への含意」アジア経済研究所「現代ベトナム人の社会意識研究会」(アジア経済研究所C23室)
[63] 2014年1月24日 “Reexamining Myth of the Social Volcano: Challenges and Attainments of Chinese Four-city Survey, 1997-2006” Internatinal Workshop on “Middle Class and Social Change in Contemporary China”(東京大学東洋文化研究所大会議室)
[64] 2014年2月14日 「中国人の心理と行動:『関係』の作り方」九州日本香港協会「2014年春節セミナー(キャナルシティ博多)
[65] 2014年2月22日 “Cancer Care as a Regional Issue: Insights from AsiaBarometer” 日韓共同セミナー「がんをめぐる日韓学際研究の検討」(韓国・延世大学)
[66] 2014年2月27日 “Understanding Cultural Diversity in Asia: Analysis of Second Wave of Asia Student Survey”(東京大学東洋文化研究所)
[67] 2014年3月20日 “"IASA as a Geisha House: How we deal with Interdisciplinary Studies" New Horizons of Asian Studies: Asia Research Directors Conference(大木所長の代理出席:ソウル大学アジアセンター)
[68] 2014年6月1日 “Political Risk and Human Mobility: Chronology of 30-years of Japanese Multinationals in China”アジア政経学会2014年度全国大会国際セッション(慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス)
[69] 2014年7月16日 “Is Rise of China a Threat or a Chance? : A Comparative Analysis of Determinant of Perception on China in Korea, Japan, and Taiwan”世界社会学会議(横浜みなとみらい)
[70] 2014年8月10日 “Is Rise of China a Threat or a Chance?: Analysis of 2nd Wave Asian Student Survey”, 5th International Conference on Chinese Society and China Studies (University of Freiburg)
[71] 2014年11月21日 「中国・社会爆発仮説再訪」比較経済体制研究会(京都大学経済研究所)
[72] 2014年12月3日 “Analyzing Japan-China Relations from Socio-cultural Perspectives : My experience of editing A History of Japan-China Relations, 1972-2012 III&IV,” Center for China Studies/ Seminar (University of Sydney)
[73] 2014年12月20日 「アジア的価値観・再訪」青山学院大学アジア国際センター
[74] 2014年12月22日 “The Rise of China and Importance of Perception: Missions of Our Collaborative Research” / ”GUANXI Politics and Its Management: A Comparison of Japanese, Korean, and Taiwanese Companies in China” International Conference on Political Risks and Foreign Business in China: Japan, Taiwan and South Korea in Comparison(中央研究院社会学研究所)
[75] 2015年1月10日 「中国の台頭は脅威か、チャンスか:アジア学生調査第2波調査の結果を読み解く」関西大学経済・政治研究所第204回公開講座(関西大学千里山キャンパス尚文館1FマルチメディアAV大教室)
[76] 2015年2月19日 ”Asian Youth and China’s Rise: A Threat or an Opportunity? – Commenting the Results of the «Asian Student Survey 2013»”, Institut national des langues et civilizations orientals.
[77] 2015年5月9日 「『不平等国家 中国』、その後(続)」立命館大学西園寺塾(立命館大学東京キャンパス)
[78] 2015年6月11日 「中国脆弱論:その検証と対策」GLOCOM中国戦略研究会(国際文化会館)
[79] 2015年6月12日 “Why Chinese Citizens are so Positive toward Party and Government?: Chronological Analysis of Four-city Survey, 1998-2014,” Workshop on “Socio-psychological Approaches to China Studies: Challenges and Prospects(東京大学東洋文化研究所)
[80] 2015年6月14日 “Explanation of the Project” アジア政経学会2014年度全国大会国際セッションBeyond China Threat Theory: Perception toward the Rise of China in Different Geopolitical/Socio-psychological Settings, (立教大学池袋キャンパス)
[81] 2015年6月23日 “East Asian Views on China and Japan: Some Research Findings of AsiaBarometer 2003 – 2008” Panel 72 “Know your Enemy?: Japanese Perceptions of China in Society, Politics, and Media,” AAS-inAsia Conference (Academia Sinica, Taiwan)
[82] 2015年7月27日 “Asian Student Survey Project: Its Aims, Accomplishments, and Challenges,” Toward the Construction fo East Asian Sociology: Challenges of Asian Student Surevey and Beyond (B110, Korea University, South Korea)
[83] 2015年10月10日 “How do people in Asia perceive cancer-related issues?” International Session 10 “What are the implication of sharing the concept of Universal Health Coverage for Cancer in Asia?,” The 74th Annual Meeting of the Japanese Cancer Association (International Conference Center, Nagoya)
[84] 2015年11月13日 “Why Chinese Citizens are so Positive toward Party and Government?: Chronological Analysis of Chinese Four-city Survey, 1998-2014,” Institute of East Asian Studies (IEAS), Center for Chinese Studies (CCS), University of California Berkeley.

* 学会活動(役員)

[1] アジア政経学会・総務担当理事(2009~2011年)/編集担当理事(2011~2013年)/国際交流担当理事(2013~2015年)/副理事長(2015~17年)
[2] 中国社会文化学会・理事(2007年~)
[3] 日本現代中国学会・理事(2009~14年)

* 東洋文化研究所東洋学研究情報センタープロジェクト

[1] 「アジアバロメーター」(2009年、センタープロジェクト)
[2] 「日本とアジアを繋ぐ:アジア駐在経験をもつ日本人ビジネスマンのライフヒストリー」(2010年、機関推進プロジェクト)
[3] 「新しいアジア像構築の試み:アジア・バロメーターの再分析プロジェクト」(2011-12年、代表:岸保行:共同利用共同研究拠点プロジェクト)
[4] 「アジアバロメーターによる先導的アジア比較研究の刊行事業」(2011-12年:機関推進プロジェクト)
[5] 「政治的リスクと人の移動:中国大国化をめぐる国際共同研究」(2013-14年、代表:加茂具樹:共同利用共同研究拠点プロジェクト)
[6] 「アジア学生調査第2波調査の実施」(2013-15年、機関推進プロジェクト)

* 研究助成金の支給(申請者/分担金のある研究分担者のみ)/ 5,290万円

[1] 「現代中国における社会的安定性に関する研究:人の移動からのアプローチ」(2009~2011年・旭硝子財団)/500万円
[2] 「『中国』と向き合って:日韓台対中進出企業の現地化プロセスに関する比較社会学的研究」(2009~2012年・基盤研究(B)(1)海外学術調査)/1,020万円
[3] 「台頭する中産階級とその政治的・社会的インパクト:中印露比較研究」(2009~2010年・新学術領域研究)/330万円
[4] 「調和社会の政治学:調和的な発展政策の形成と執行の総合的研究」(2009~2011年・基盤研究(A),研究分担者,代表:高原明生)/180万円
[5] 「アジアの多国籍企業における人的資源管理:採用から昇進まで」(2010~2011年・特別研究員奨励費・外国人特別研究員,研究分担者:Fabian J.Froese)/100万円
[6] 「アジア比較社会研究のフロンティア」(日本学術振興会:アジア・アフリカ学術基盤形成事業、2010~2012年)/1,400万円
[7] 「時系列データの蓄積から社会変動モデルの構築へ:中国第三次四都市調査の挑戦」(2013~2016年・基盤研究(A))/1,610万円
[8] 「中国脅威論を超えて:『中国の台頭』をめぐる海外中国研究者との対話」(2014~2015年・サントリー文化財団)/150万円

* 研究・教育支援プログラム申請書の執筆(採択されたもののみ)

[1] 「『アジア・グローバリゼーション・スタディズ』若手研究者育成プログラム」(若手研究者海外派遣事業・組織的な若手研究者等海外派遣プログラム、2010~2012年、東京大学:吉見俊哉)
[2] 「現代中国の社会政治変動に関する共同研究:Kevin O’Brien」(日本学術振興会:外国人招へい研究者(短期)、2013年、東京大学:園田茂人)
[3] 「多文化共生・統合人間学プログラム」(博士課程教育リーディングプログラム、2013~2019年、東京大学:長谷川寿一)
[4] 「東京大学グローバルキャンパスモデルの構築」(スーパーグローバル大学創生支援事業、2014~2023年、東京大学:濱田純一)

 

 

4.その他

田中明彦委嘱教授の教授復帰(2015.10.1付)

復帰理由

本文

  田中明彦教授は、2012年4月より2015年9月まで3年半、独立行政法人国際協力機構(JICA)の理事長を務めた。この間、東京大学東洋文化研究所教授の職をいったん辞し、同期間中は同委嘱教授(無給)として、研究・教育活動を続けた。
  JICA理事長の主たる任務は、世界最大規模の二国間援助機関としてのJICAの円滑な運営である。円借款、海外投融資、無償資金協力、技術協力、JICAボランティア、緊急海外援助隊に関わるすべての意思決定を行い、東京の本部に加え、海外92カ所の海外拠点と15カ所の国内拠点の人事面も含めた運営を行うことである。そのため、毎週1ないし2回の理事会に加え、年一回は海外拠点長会議、国内拠点長会議を主宰する。世界中で勤務するJICA職員、専門家、JICAボランティアの安全を確保するために、24時間体制で安全情報をモニターしている安全管理室から随時情報を受け、必要な判断を行わなければならない。
  田中理事長が特に重視してきたのは、地域ごとの年度計画、課題ごとの年度計画を年度開始以前に確実に作成することによって、年度開始とともに各事業の実施を着実に実施できる体制を構築することである。このことで年度末に貸付実行や無償・技協の実施が集中するというそれまでの傾向をかなり平準化させることができた。職員のワークライフバランスを改善させるための業務改善を進めさせるために、職員対象の「理事長賞」を創設した。昨年度の理事長賞では、残業を顕著に減らすことのできた一つの課を表彰し、来年度はこれを全体に広げる試みを行う予定である。また、職員や専門家による海外・国内における対外発信、民間企業、NGO、地方自治体、大学等との連携を強めるような仕組みを整備した。
  援助に関する国際社会における他国や関係国際機関との協調・競争関係が進展する中で、日本の国際協力の競争力を高めるための円借款、無償資金協力、技術協力プロジェクトや研修のさまざまな手法の改善を行ってきた(ドル建ての借款、外貨建ての海外投融資、無償資金協力のスキームの再編、コスト分担による研修)。また、有償資金協力の長期的な持続可能性を担保するためのALM分析の導入とその精緻化も行った。JICA研究所の研究能力を強化させるための取り組みを指示し、2015年以降の国際社会における開発目標設定の流れに影響を与えるべくポジション・ペーパーを作成したり、またODA 60周年を記念する研究プロジェクトを立ち上げたりした。
  対外的には、世界中で膨大な活動を熟しているが、それは逐一JICAホームページでスピーチ原稿等とともに公開されている。概ねJICA理事長としての活動は高く評価されているといって良い。なお、委嘱教授としての活動には、科研費基盤A及び「データベース世界と日本」の運営、学際情報学府での週に一回の授業や学生の学位論文指導等がある。田中教授は、任期終了後、JICA理事長としての経験をもとに、国際政治学者として一層研究・教育活動を進めることが期待され、教授職復帰が適切であると判断する。