主任:佐橋亮
英語でなされるアジア学に関する教育プログラムは、英語圏か非英語圏かを問わず、世界の主要大学の学部や大学院で無数に存在する。日本でなされているアジア研究は、世界的に見ても比較的高い水準にあるとされるが、その大部分が日本語でなされてきたため、また外国語による研究成果の発信が正当に評価されてこなかったため、日本における研究成果の多くは、国際場裏においてあるべき地位を占めてこなかったといえる。東京大学では、東洋文化研究所が協力して、2008 年から大学院学際情報学府アジア情報社会コース(ITASIA)で、英語を用いてアジア学を教育する試みが続けられてきた。しかし、そこで使われる教材のほとんどは、欧米の研究者が執筆したものである。本研究班は、東洋文化研究所をハブとして、日本で行われてきたアジア研究の成果を中心に、欧米中心の学問体系や蓄積ではたどり着けなかった、新たな視角を体系的に発信する教科書を編纂するための基礎的な調査研究を行う。
佐 橋 亮 東アジアの国際関係
松 田 康 博 中国近現代史
青 山 和 佳 東南アジアの経済と宗教
池 亀 彩 南アジアにおける宗教と民主主義
鍾 以 江 近現代日本と東アジア歴史