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東文研セミナー(「<関係>研究の脱植民地化と理論的再構築」)のご案内(1月15日)

日時 2010年1月15日 15時〜18時
場所 東京大学東洋文化研究所 第一会議室

報告者 南京大学社会学院 翟学偉教授(中国語/橋本准教授により日本語に通訳)
コメント1 北京大学歴史系副教授/東京大学東洋文化研究所 橋本秀美准教授
コメント2 大阪大学大学院経済学研究科 海部岳裕特任研究員
司会 東京大学東洋文化研究所 安冨歩教授


翟学偉氏は、南京大学社会学院博士指導教授であり、社会心理学研究所所長、心理学部主任などの職務を果たしておられます。テキ教授は、主に中国人のコネクションネットワーク、権力と権威、社会の動向と信用、価値観、社会と組織の心理と行為などの分野について研究しておられます。

代表的な著作に、
『人情、面子と権力の再生産』(北京大学出版社2005年)、
『中国人の行動の論理』(米国八方文化企業公司2000年、社会科学文献出版社2001年)、
『中国人のメンツ観』(台湾桂冠図書公司1995年)
などがあり、ほかに多数の学術論文を発表しておられます。
また、今年度に刊行される東洋文化研究所『東洋文化』90号「特集 魂の脱植民地化 Ⅱ」に、「<関係>研究の脱植民地化と理論的再構」(中国語論文)と題する論文をご寄稿下さいました。

氏の研究の特徴は、コント、マルクス、ヴェーバー、パーソンズ、ブルデューなどの西欧社会学の伝統を踏まえた上で、中国社会を基盤として独自の社会学理論を構築しておられる点にあります。
氏は、社会学や人類学の中国社会研究を詳細に解読し、さらに儒学の伝統に根ざす中国社会理論を広く視野に捉えた上で、中国史と中国思想の深い知見の上に、自己の体験と生活に根ざした中国社会についての思考を展開しておられます。
極めて独創的かつ説得性の高い理論を中国社会を基盤として構築し、その上で西欧社会学理論の批判と拡張へと展開しておられます。


============略歴==============

翟学偉、男。1960年11月、南京の生まれ。1988年、南開大学社会学部を卒業、1991年法学の修士号取得。1998年より南京大学歴史学部の博士課程に働きながら通い、2002年に博士号を取得する。現在は南京大学社会学院教授、社会心理学研究所所長、心理学部主任、南京大学中国アメリカ文化センター兼職教授、博士指導教官、北京大学社会心理論研究センター兼職研究員などの職を兼任する。他にも南京大学商学院EMBA1および総裁クラスの人文講座教授、江蘇省社会心理学会副理事長、江蘇省社会学会常務理事や「社会心理論学報」(香港)、「中国社会心理学評論」、「本土心理学研究」(台湾)、「中国研究」、「社会理論論集」などの学術刊行物編集委員会委員も兼ねる。国家教育部の選ぶ2004年新世紀優秀人材支援計画を勝ち取る。現在は主に中国人のコネクションネットワーク、権力と権威、社会の動向と信用、価値観、社会と組織の心理と行為などの分野について研究している。代表的な著作に、「人情、メンツと権力の再生産」(北京大学出版社2005年)、「中国人の行動のロジック」(米国八方文化企業公司2000年、社会科学文献出版社2001年)、「中国人のメンツ観」(台湾桂冠図書公司1995年)などがある。「中国社会科学」、「社会学研究」など一流の学術刊行物に発表した論文10編、有名な刊行物に発表した論文は30編を数える。それらの論文で指摘した観点は「新華ダイジェスト」、「中国社会科学ダイジェスト」、「光明日報」、「読書」、「人代複写資料」などの刊行物に全文、あるいは一部転載されるなど、中国大陸において、中国社会学、社会心理学をリードする人物である。華僑の学術界において、比較的強い影響力を持っており、また高く評価されている(学術評論、書評あり)。大学院生、大学生および留学生向けに開講する授業に、中国社会のミクロ的研究、中国人社会行為の分析、学術論文の書き方、中国のコネクション特別講義などがある。




登録種別:研究会関連
登録日時:Wed Jan 6 13:36:54 2010
登録者 :研究支援担当
掲載期間:20100106 - 20100115
当日期間:20100115 - 20100115