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東文研セミナー「現代ムスリム社会における風紀・暴力・統治に関する地域横断的研究」のお知らせ

 文科省科学研究費補助金・基盤研究(B)「現代ムスリム社会における風紀・暴力・統治に関する地域横断的研究」の2019年度第2回研究会を以下の要領で行います。
 今回の研究会では、過激主義組織「イスラーム国」が支配領域で課した生活について、同組織が作成した教学書の分析を中心に報告します。そして、『愛と欲望のナチズム』(講談社選書メチエ、2012年9月)などの著作で知られる田野大輔先生(歴史社会学・ナチズム研究)からコメントをいただき、ナチス統治下で求められた生活との比較から、社会における風紀統制のあり方について理解を深めたいと思います。
 関心あられる方のご参加をお待ちしています。

日時:2019年7月13日(土曜)15時~17時半
   ※開場:14時半(14時半までは非公開の打ち合わせ)

会場:東京大学東洋文化研究所 3階 第2会議室

プログラム: ※時間配分は目安です。

(1)趣旨説明等:15:00~15:15
(2)研究報告:15:15~16:15
報告題:「イスラーム国」の下での理想的生活
報告者:高岡 豊(中東調査会・主席研究員)
概要:
 イラクとシリアにおける「イスラーム国」の実践は、既存の国境を超越し、国家を自称し、統治を行うなどの点が、稀有であるとともに歴史的な意義を持つことであるかのように錯覚された。しかし、こうした行為は領域を占拠する武装勢力の振る舞いとしては特段珍しいことではない。それ故、「イスラーム国」の盛衰の原因や条件は、世界各地の武装勢力の実践との比較の中で検討すべきものでもある。本報告では、「イスラーム国」が目指した理想的な暮らしとそれを実現する手段を、同派が刊行した広報資料を基に明らかにする。また、「イスラーム国」の理想や実践に、支配下の住民の抵抗や離反を招く要因が内在していることを指摘する。

(3)休憩:16:15-16:30
(4)コメント・質疑応答:16:30-17:30
   コメンテーター:田野 大輔(甲南大学・教授)

参加申し込み
 資料準備の都合上、参加をご希望の方は事前に下記のメールアドレスにご一報ください。また教室の収容人数の都合上、申し込み多数の場合はお断りする可能性がありますが、ご理解ください。
高尾賢一郎:takaokncr[at]gmail.com([at]を@に変えてください)

主催:文科省科学研究費補助金・基盤研究(B)「現代ムスリム社会における風紀・暴力・統治に関する地域横断的研究」(代表:東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所 高尾賢一郎)

共催:東洋文化研究所

担当:後藤絵美



登録種別:研究会関連
登録日時:TueJul914:51:582019
登録者 :後藤・田川
掲載期間:20190709 - 20190713
当日期間:20190713 - 20190713