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第１１４回（平成１７年度第１７回）東文研セミナーのご案内（１２月２６日）

哲学からみたセン
−＜権利目的説＞と＜厚生判断の情報的基礎＞—

　広瀬 巌 氏（オックスフォード大学フェロー）を迎え、下記の通り東文研セミナーを開催します。センに批判的な方も、センを支持する方も、多くの方々のご参加をお待ちしています。どなたでも参加できます。

　　　　　　　　 記

日時： 12月26日（月）午後3時〜5時
場所： 東京大学　東洋文化研究所　大会議室(3階)
報告者： 広瀬 巌 氏（オックスフォード大学フェロー）
広瀬氏の略歴については
http://users.ox.ac.uk/~corp1012/ をご覧ください。
テーマ：哲学からみたセン−＜権利目的説＞と＜厚生判断の情報的基礎＞—
報告の趣旨：
　本報告の目的は、道徳哲学の観点からアマルティア・センの思想を評価することにある。センの思想の中でも特に二つの提言に批判的な評価をおこなう。第一に、論文 “Rights and Agency” で主張する「権利目標説」(goal-rights system)、および最近展開している「帰結評価」(consequential evaluation)を検討する。これらの提言に内在する道徳哲学上の大きな欠点を指摘し、否定的な見解を展開する。　第二に、社会的厚生判断の情報的基礎を拡大するべきだという一貫したセンの主張に、どの程度の道徳哲学的意義があるのかを検討する。現在の道徳哲学において、センの提言となんら矛盾しない理論がさまざま存在する（Jonathan Dancyのparticularism、John Broomeの善理論、およびTim Scanlonの契約理論）ことを確認したうえで、このセンの主張が現在持つ意義は薄いと指摘する。（広瀬巌）

以上 連絡先：東京大学　東洋文化研究所　池本幸生
　Tel. 03-5841-5877
登録種別：研究会関連
登録日時：Thu Nov 24 09:22:39 2005
登録者　：研究協力係
掲載期間：20051114 - 20051226
当日期間：20051226 - 20051226