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東文研セミナー「中国—ネパール関係:2014年3月の調査報告」が開催されました

報告

 川島真教授による報告は、現代中国研究拠点対外援助班の活動の一環として、2014年3月にカトマンズおよびネパール=中国国境」でおこなった調査をふまえ、昨今の中国・ネパール関係に関する分析を加えたものである。中国は昨今、南アジアへの関与を強め、鉄道建設などを行おうとしているが、チベットに隣接し、かつ大国インドの影響もあるネパールについては、慎重に対応しているように見受けられる。他方、国境地帯では、ネパール側の住民がチベットにはいるかたちで“互市”貿易をおこなっているが、チベット側の住民がネパール側で貿易をおこなうことはなく、チベット人の行動の制約は大きいものと考えられる。また、習近平政権成立前後から、チベット側からの国境通過者は極端に減少している。本報告では、文献資料とともに、現地調査に基づいて、これらの国家間関係と、国境付近での状況に関して考察をおこない、報告を行った。ネパール専門家の参加もあり、現地事情から中国と南アジア地域をめぐる国際政治状況にいたるまで、幅広い範囲の議論が熱心に展開された。

当日の様子

開催情報

【日時】 2016年3月26日(土)10:00-11:30

【会場】 東京大学 東洋文化研究所 3階 大会議室

【題目】 中国—ネパール関係:2014年3月の調査報告

【発表者】 川島 真(東京大学大学院総合文化研究科・教授)

【司会】 松田 康博 (東京大学東洋文化研究所・教授)

【使用言語】 日本語

【共催】 現代中国研究拠点対外援助班

【担当】松田



登録種別:研究活動記録
登録日時:Thu Apr 21 17:29:31 2016
登録者 :松田・藤岡
掲載期間:20160326 - 20160626
当日期間:20160326 - 20160326